明日から春のお彼岸です

今年の冬は各地で豪雪となり、寒さに凍える日々が続いていましたが、ここのところようやく春めいた暖かい陽気となってきました。「暑さ寒さも彼岸まで」という通り、この時期を境として一気に春らしくなっていきますね。

さて、今年の春彼岸の日程は以下の通りです。

平成30年 春彼岸日程表

春と秋のお彼岸は、春分の日・秋分の日を挟んで前後に3日ずつの計1週間となります。

お彼岸は日付で決まっているのではありません。もともと太陽が真東から出て真西に沈む日を春分点・秋分点と呼びますが、国立天文台が作成する「暦象年表(れきしょうねんぴょう)」に基いて、2月1日に翌年の春分の日と秋分の日が閣議によって決められ、官報にも掲載されます。ですから厳密にはこの手続きを踏まないうちは新しいカレンダーは作成できないということです。

天文学などまだ未発達だった昔から、大宇宙の恒星の動きが少しずつ変化して、春と秋にちょうど切り替わる日があるぞ・・・この移り変わりを参考にして、農業をはじめとした人間生活に区切りをつけ、種を植えたり耕したりする基準としてきたのです。また「西方浄土」という言葉を聞いたことがあるでしょうが、西の方にあると信じられてきた極楽浄土に向かって太陽が沈む期間は極楽が近くなると考えられたことからお彼岸となったという説もあります。

特にこの春のお彼岸は、農耕民族である日本人にとっては、長い間雪に閉ざされる厳しい冬を耐え抜いた後、これから田畑の準備を始めるいわば新年度前のウオーミングアップ期間のような意味合いもあります。今年の作物も順調に、無事収穫できるようにと、シーズンが始まる直前に、仏菩薩さまやご先祖様に祈りを捧げる意味合いもあったと思います。

現代の日本でも、4月になれば新年度となり、農業に限らず、会社でも地域組織でも、新たな体制や環境で生活が始まる節目となる方が多いことでしょう。

明日からのお彼岸期間中、今年の日程を見るとスタートが日曜日、終わりが土曜日という、休日的には好都合な年です。お墓を掃除し、亡き方々に手を合わせて感謝の意を伝えましょう。

一般的には、「お彼岸にはお墓参りをする」と定着していますが、本来はお彼岸は「仏道修行にいつも以上に励み、仏の教えをいっそう深く学ぶ」いわば特別修行期間です。お墓参りをするのは誰もがなすべき、代表的な行為として注目されているのであって、それが全てではありません。自分でできる範囲で仏道を実践し、仏の教えに親しむためにも、ご自宅のお仏壇やお位牌の前に、手作りの精進料理膳をお供えして供養してあげましょう。仏菩薩のため、あるいは亡き人のために料理を作ることは、とても良い供養となると同時に、自分の修行=善行の実践にもなるのです。

明日から今年のお彼岸精進料理の実例レシピを紹介致します。

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