竹やぶ大掃除3~作業の基本

今回整備しようと思っている竹やぶはこちら。

どうですか、もはやジャングル状態の荒れ放題といって良いでしょう。


これでも手前の一線を越えて生えてきた竹はその都度切ってどかす作業だけはずっと続けていました。それより奥の部分は中途半端な覚悟ではとても手が入らない状況でした。

これはその竹やぶの中心部分に無理矢理踏み込んで撮りました。
枯れたまま立って腐った竹も放置され向こう側がほぼ見えない状態です。日中なのに陽もあまり入らず、空気がよどんでなんだかお化けが出そうな嫌な雰囲気です。

さて早速竹やぶ整備のコツを紹介しましょう。
原則として竹やぶの端っこから伐採作業を始め、竹を広い空き地の方に倒すのがベストです。

こうすれば切った竹が地面に横倒しになり、笹葉を切ったり竹本体を切断する作業も簡単です。
竹やぶの整理作業の中で、最も労力がかかるのは切った竹から枝笹の部分を切り離した上に長い竹を扱いやすい長さに切断してがさばらないように解体する作業です。割合で言えばこれが六割でしょう。
そして解体した竹を竹やぶの端などの邪魔にならない場所に運んできれいに整理し、積んでいく作業が三割くらいの労力です。
切り倒す作業は一割くらいにすぎず、全体から見たら苦労は少ないのです。
余談ですが、「集団作業で竹やぶ整理をする場合は竹を倒す人は楽な上に爽快で気分が良いのですが解体する人は大変なので作業割り振りを固定せずに交替しながら進めないと作業者に不満がたまって良くない」という記事を以前ネットで見てくだらんな~と思ったことがありますが実際やってみるとまさにこれは正論でした。

ですからまずは最も大変な作業である解体がやりやすい場所に竹を倒すのが原則なのです。
もし倒した場所がきつい斜面などで解体作業がしにくければ、数本まとめて広い場所に引きずり出して解体することをお薦めします。

ただ自然はそんな人間の思惑通りにはいかないものです。
空き地方向に倒せない場合などで、この写真のように近くの生えている竹に、切った竹がひっかかってしまい倒せなくなってしまうことが良くあります。
その場合は頭上の竹の幹部分を、手が届く範囲でなるべく先端に近い場所を切ります。頭の上を切るので粉が振ってくるため目に入らないよう注意して下さい。

切ったらその分竹を手前に引っ張り、まだ倒れないようならもう一度同じことをすればだいたいひっかかりが外れて倒れてきます。

ただし頭上の竹を切るのはけっこうきつい作業なので、なるべく倒す方向をコントロールしてできるだけひっかからないように注意します。
そのためにはまずまっすぐ生えている直径5~8センチ程度の細い竹の場合、切り終わる前に左手で竹の根元をつかんで素早く切り終えると、切っても加重が真下に来ているためすぐには倒れずそのままバランスを保って切る前と同じ状態で維持することができます。これなら自分で好きな方向に力を加えて倒すことができます。

注意すべきなのは斜面に生えた竹や、曲がって伸びている竹の場合です。斜面の山手側に傾いている場合はまだ良いのですが、たいてい斜面の低い方(谷側)に傾いていたり加重がかかっています。
この場合、山側から先に切ると途中で竹が谷側に倒れはじめ、幹がバキバキっと突然割れてはじけることがあります。このとき顔が近くにあると大けがしますので要注意です。

それを防ぐためにはまず斜面の低い方(谷側)を先に1/3程度まで切り込みます。1/3以上切り進むと谷側に竹の加重がかかってのこぎりの刃先を押しつけ、切り進むのも外すのもできなくなってしまうので注意します。どうしても食い込んで外れない場合は竹を両手で山側に押せば外れます。

次に山側から切り進めれば竹がはじけることはあまりありません。よほど斜面がきつい場合や竹の穂先が谷側に曲がっている場合は、上の写真のようにあと少しで両側の切り込みがつながる頃になったら竹の谷側を手でしっかり押さえて山側に圧力をかけながら切りつなげるようにします。

竹の笹枝を切り離す際、最も簡単なのは下の写真のように竹の上から笹枝の根元に向かって鉈を振り下ろします。これならまず失敗は無いですし目標を外してしまい鉈が空振りしてケガすることもありません。

ただし切った竹を利用したい場合、このように竹の幹の部分が削れてしまいます。

そこで下の写真のように竹をひっくり返し、根側の方向から笹枝の付け根に向かって鉈を振れば

竹の幹が削れることなく下の写真のように切れます。少し残った根元部分は後で丁寧に鉈で削り落とせば良いのです。

従って、切った竹を利用しないで処分するだけなら作業スピードと安全性重視で上から笹枝を落とす方法、竹を利用するなら逆側から落とすのがお奨めです。
もちろん慣れてくれば上側から鉈を振っても幹を削らずにきれいに落とせるようになりますが、一日に何十本も処理していると握力が下がってコントロールが難しくなるんですよね。

以上が竹やぶ整理作業の基本です。まだ続きます。

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