○令和初のお盆
平成から令和となり、この夏はじめてのお盆を迎えます。
元号が変わったからといって特別何か今までと変わったことをする必要はありません。しかしこうした節目をきっかけに、もし仮に今まで少しおろそかにしていた部分があれば襟を正す機会とし、またこれまでも充分丁寧につとめていたとしてもより一層励もうとする心の区切りとしてとらえることは大切だと思います。
そこで典座ネットでは今までも紹介してきた精進料理のお供え膳企画を、令和を迎えた今年もより丁寧に紹介していきます。
○今年の七月盆の日程
令和初の七月盆は土日祝日にバッチリ重なった日程で、平日がお仕事の方にとってはお墓参りなどもしやすい曜日配列となりました。もちろん休日がお仕事の職種の方もおられるでしょうが、今年の七月盆期間は日程的には大変貴重な巡りあわせとなります。ただしお墓にお迎えに行く際は霊園によっては周囲の道路等が大変混雑することもあると思いますのでよく計画する必要があると思います。上記の表はあくまでも一般的な基準例で、都合や事情により迎え火や送り火の日を変えても良いと私は考えています。大事なことは、この期間中に一度でも良いので亡き人を供養するために何か具体的な行動を起こすことだと思うのです。
○お盆の準備とお供え膳の作法
ここ数年、典座ネットでは七月のお盆には初心者向けの基本的な精進料理を題材としてきました。今回もふだんあまり料理をしない方でもわかりやすいように、比較的失敗しにくい初心者向けの献立を題材にして、手順写真を多く載せて取り組みやすいように工夫しました。
是非参考にしていただき、七月盆には心のこもったお供え膳を用意して、亡き大切な方やご先祖様の御霊にお供えしていただければ幸いです。
なお七月盆のお盆棚などの用意については以下の過去の記事などをご参照下さい。
また八月になりましたら少し応用的な精進料理お供え膳を紹介致します。
○ダシの取り方
昆布5g、乾椎茸2枚ほどを1Lくらいの水に浸けて半日ほどおいておき、自然に抽出したダシを使います。昆布や椎茸の量は、その日に使う料理の内容と分量によって変えて下さい。
今回の献立は「一汁二菜」式の五品献立で、一日一品ずつ紹介していきます。一度に全部作る場合もあれば、単品ずつ試してお盆当日に全部作る方もいれば、2人分作る方も6人分作る方もそれぞれでしょう。したがってダシの分量も状況によって変える必要があります。
分量はそれほど厳密に考える必要はありません。椎茸1枚、昆布5gといっても質がまるで違うため同じ水に浸けて同じダシにはなりません。5gピッタリ用意する必要はなく、3gでも7gでも問題ないのです。初心者のうちはあまりその辺は深く考えずに、まず一品二品作ってみることが大事です。