山椒の実が採り頃を迎えました。
ほっておくとキジなどの山鳥に全部食べられてしまうのでその前に収穫します。
この辺では裏山に少し入るとそこら中に山椒の木が生えています。おそらく鳥のフンを介して散らばるのでしょう。山椒の木にはトゲがあるので気を付けて収穫します。
山椒独特の野性味あふれる香りが台所中に広がります。このように何粒かが枝にまとまっているので、これをほぐして枝を取り除く作業を行います。意外と面倒で時間がかかります。
取り除いた枝部分。実のヘタにあたる細い枝までとっても良いですが、私はつけたままにします。
ついたままでも料理に添えるには問題ありませんし、必要があれば使う際に取ればすみます。
山椒をたっぷりの水に漬けます。そのままだと辛味が強すぎて料理に使いにくいので、辛味を抜くためです。はじめは三〇分くらいで水を取り替え、数度繰り返したら今度は2時間おきくらいに伸ばして合計半日くらい続けるとほどよく辛味が抜けてきます。
沸騰したお湯に塩を少し入れて実山椒をゆでます。
煮崩れることはありませんがあまり長くゆですぎると辛味が抜けていくので3分ほどで味を見て確認して火をとめます。
ザルにあげて冷水で冷まし、まだ辛味が強い場合は再度水に漬けて辛味を調整します。
ペーパーで水気を完全に拭き取ります。
一度に使う分は小さじ1杯くらいなので、小分けにしてラップで二重に包み、冷凍保存します。
この時期にしか採れないため、冷凍して一年分持たせます。
すぐ使う分は冷凍せずにビンに入れて保存します。
特製の塩漬け汁を注いでビンにひたします。1ヶ月くらいなら常温で良いのですがこれで半年くらいの分量なのでビンごと冷蔵庫で保存します。
作業を終えると指先が山椒の味と匂いがついてすごいことになります。
うっかり眼でもこすったら大変なほど強烈です。指をなめると山椒の風味で舌がビリビリするくらいしっかりした味がして、これでご飯が一杯いけそうなくらいです。