◇五色そうめんの魅力と特徴
これだけ暑い夏だと、冷たい素麺をツルツルッとすすりたいですよね。それはお盆でこの世に帰ってきたご先祖様や亡きご家族のみたまも同じことです。「いやー、極楽と違ってこの世は暑いなア!おっ!冷たいそうめんかい、やっぱりうちの嫁さんは気が効くねー」なーんて言ってたりして。
暑い日には涼やかな料理を、というのがもてなしの基本です。それは故人へのお供え膳でも同様です。そしてまたおそうめんというのはみんなで食べると美味しさが増すものです。懐かしいわが家に戻ってきたご先祖様たちと皆でいただくおそうめん、今日からお盆の入りです。是非いつもより手間をかけた具だくさん、薬味たっぷりのご馳走おそうめんでおもてなしを致しましょう。
上載せする薬味や具を色とりどり5種類用意したことで「五色そうめん」と名付けました。麺自体がカラフルな5色になっている製品もありますが、今回はそれとはまた別のネーミング由来です。
メインは「ナスの胡麻油もみ」です。塩もみして柔らかくした後、胡麻油をなじませます。これがまた、単独でご飯に載せてもよいくらいとても美味しい一品です。ただし長時間おくと変色しやすいので食べるごとに作るようにしましょう。そうめんの場合はめんつゆの塩気があるので今回はナスにはあまり味をつけませんでしたが、単独でおかずにするならしょうゆを少し足すと良いでしょう。
トマトはひと手間かけて皮を湯むきした方がとろけるような柔らかさを楽しめます。ゆですぎるとドロドロになってしまうので、本当に20秒くらいで湯を切って氷水に浸けて下さい。
オクラで少しトロトロっとした食感を出し、大葉とみょうがで風味とシャキシャキ感を演出します。
また昆布と椎茸で時間をかけてとったていねいな精進ダシでつくった汁も軽やかでサッパリしています。汁の濃淡はお好みで調整して下さい。
5色全てを用意するのが難しい場合はお好みの三色や二色に減らしても良いでしょう。また暖かい汁でも美味しくいただけます。
今日からお盆、是非よいご供養をなさってください。
◇五色そうめんの調理手順とレシピ
1 水600mlに昆布5g、干し椎茸2枚を入れて3時間以上漬けてダシをとります。
2 昆布と椎茸を取り除き、酒大さじ3、みりん大さじ3、砂糖小さじ1、しょうゆ大さじ3を加えて強火にかけ、沸騰したら弱火に落として3~5分ほど加熱します。味を見て、塩気が足りなければ塩少々を足します。冷や汁にする場合は冷めたら冷蔵庫で冷やしておきます。
3 トマト2~300gのヘタを取り除きます。
外皮だけに切れ込みを周囲の3~4箇所に入れます。この切り込みで湯むきの際に皮がむきやすくなります。
4 沸騰したお湯に強火のままトマトを入れ、30秒ほどでザルにあげてすぐに氷水で急冷して湯むきします。
外側がペロンとむけます。
5 なるべくぐちゃぐちゃにつぶれないよう、形を保つように気をつけてざく切りにします。
6 ナス2本のヘタを取り除き、皮ごと薄い輪切りにします。
7 塩小さじ1を加えて何度かよくもみ、柔らかくします。
塩がなじんで柔らかくなったら軽くもみほぐし、最後に汁気をギュッと絞ってアクの水気を取り除きます。
8 胡麻油小さじ1を加えてよく混ぜます。
9 みょうが2本を輪切りにし、水に5分ほど浸けます。
10 大葉5枚を細切りにし、同じく水に5分ほど浸けます。
11 オクラ50gをゆでて輪切りにします。
12 そうめん400gほどをゆでます。ゆで時間は製品の指示に従って下さい。
13 ゆで汁ごとザルにあげてすぐに大量の冷水で何度もすすいでぬめり気を落とし、冷水に1分ほど浸けて冷やし、ザルにあげます。
14 13のそうめんに2の汁を張り、5種類の具を載せてもりつけます。