熱中症にご注意

私が住職を務めている永福寺は、数百年前に火災に遭い、少し離れた別の場所へ移転した過去を持ちます。その火災に遭う前に寺が建っていた場所には、歴代住職の旧墓地が今も残っています。
山奥にあるため、毎年この時期には草刈りをしないとお墓が草で埋まってしまいます。

今まで旧墓地に行くにはお檀家さんの土地のはじっこをお願いして通らせてもらっていました。まあそのお檀家さんの土地も今は使われていない原野状態なので、まずは道自体を草刈りして通れるようにする必要があり、かなり大変でした。

昨年の冬、ある事情で旧墓地周辺が少し整備されたのですが、その際ダンプや重機の通路として仮設の迂回道が整いました。せっかくできた道ですが、これがまたほっておくとすぐに草で埋まってしまう状態です。今までと違ってかなりの急斜面で、範囲が広いため、草刈りでは切りがないため除草剤を試してみることにしました。

山奥で水道がないため大型タンクに水を200リットル汲んで軽トラックで迂回道の入り口まで行き、ここで除草剤噴霧器に水を移して背負います。この噴霧器は例年現在の墓地で使っているものですが、水を満タンにすると20キロほどあり、ズシリと背中に食い込みます。

このはてしない急坂を一面除草します。写真ではわかりにくいのですが実際は非常に急な坂で、20キロを背負って登るのは想像以上の激務です。途中でタンクが空になると軽トラックまで降りて再び除草剤を詰めなおしてまた登ります。1回目はまあブログ用写真を撮る余裕がありましたが4回目くらいからそれどころではない辛さ。除草剤を吸わないよう厳重にマスクとタオルで顔と口を覆っているため息苦しく大変です。
はじめに道を覆い始めるのはツタ状の草なので、これを草刈り機で取り除こうとしてもすぐに絡まってしまいます。やはり重くてもここは除草剤しかありません。

道をちょっとそれるとまさに原野状態。除草剤をまかなければこの道もすぐにこの状態に戻り埋もれてしまうでしょう。
日中カンカン照りの中汗だくで作業をしたため、今年一回目の熱中症にかかってしまい頭痛と吐き気に襲われながらなんとか目的地まで済ませました!まあ途中でやめるわけにいかないので例年1~2回はかかるため、ああこりゃあやばいかな、と自分でもわかるのですがどうしようもないのです。
墓地の前で読経するつもりでしたがそれどころではない体調のためお線香だけあげてお許しいただき帰りました。

また8月後半にもう一度除草作業を予定していますが次回はもう少し入念な熱中症対策をとらなければ。皆さんもこれから暑くなりますのでどうぞお大事にお過ごし下さい。

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