今年の梅干し作り

毎年手作りしている梅干し。今年は新刊書の制作作業大詰めに重なってしまったため、例年より少量の漬け込みにし、またちょっと略式の漬け方を試してみました。
一般のご家庭ではそれほど大量に漬けないと思うので、むしろこの方法でも良いかもしれません。
なお本式の漬け方は昨年のブログをご覧下さい。


まず良く熟した梅を1時間ほど水に漬けてゴミを洗ってアクを抜きます。
梅干しのへたの部分を串で取り、水気をしっかり拭き取ります。


次にしその葉を茎から丁寧に取り除きます。この作業が結構大変です。


しその葉は細かい汚れがたくさんついているのでしっかり洗います。
鍋の底にゴミや砂がたくさん貯まるので何度か水を替えます。


このとき、本来はしその葉の水気を良く切り、一枚一枚布で拭き取るのですが、今年は略式なので水気はそのままにします。というのもこの後水気を絞って捨てるので、この時点で水気が残ってもたいして変わらないと思うからです。
しそに塩を振り、よくもみます。


しそがシナシナになり、紫の汁が出てきます。しその水気を拭き取っていれば、もっと黒っぽい汁が出ますが今回は水気が残っているので薄まってきれいな色に見えます。


ただしきれいに見えても初回分はアクだらけなので良く絞って完全に捨てます。
これではじめについていた水気はほぼなくなり、再度塩を加えてよくもむと黒っぽい汁気が出ます。これをあと二回繰り返します。なんだかもったいないような気がしますがこのあく抜きをしっかりしないと爽やかな味が出ません。


はじめの梅とあら塩を消毒したビンに入れます。本来はビンではなく漬け樽に入れ、重しをかけて梅酢が上がってくるのを待つのですが、今回は略式なので直接ビンに入れます。完熟の梅の場合重しをかけなくてもまあなんとかなるのです。むしろ重しでつぶれない分形が良い梅干しになります。

塩気は梅の12%。つまり梅1キロにつきあら塩120グラムです。通常は18%程度が標準ですが、今回は減塩にするためと、後で去年の梅酢を加えるのでその分の塩気を考慮して減らしています。


さきほどのあく抜きしたしそも何カ所かに分けて入れていきます。そして最後に去年の梅干しの汁(梅酢)をビンの1/5程度注ぎます。そしてビンにふたをしてときどきよく振ると、おもしがなくても梅干しの汁の塩分が梅を刺激して梅酢が上がってくるのです。2日後にはビンの上まで梅酢が上がるはずです。3日以上かかる場合は、漬かっていない部分がかびる可能性があるので冷蔵庫に入れます。まだ熟していない梅の場合はこの方法はうまくいかないかもしれません。

また去年の梅干しの汁が残っていない場合は、市販の梅酢が1リットル300円くらいで市販されているので利用します。1リットルは使わないので、残りは酢の物などに使うと良いでしょう。

小さい梅は毎朝白湯に入れていただくので例年通りの量を漬けました。
これで梅雨があけて晴天が続く時期まで涼しい倉庫に寝かせておきます。

記事が気に入ったら是非SNSでアクションをお願いします☆