母の健康を願う梅酒

いつもご指導くださっている、ご縁ある高僧が梅をたくさん送って下さりました。

その高僧のお寺は梅の名産地にあり、一般市場ではなかなか入手できないとても上等な青梅です。本当にありがたいことで、さっそく仕込みました。

まずは梅酒。
老いた母君の健康のため、体に良い寝酒として梅酒を誂えてもらえたら、という母想いの高僧の願いに答えるために心をこめて仕込みます。

梅酒の場合は鮮度が第一です。届いてすぐによく水洗いし、4時間ほど水に漬けてアクを抜きます。
ヘタ(ホシ)を取り除き、水気をしっかりふいて消毒した保存ビンに入れ、氷砂糖と35度の焼酎を入れてできあがりです。
このまま半年ほどなじませてから飲み始めます。

どうして普通の砂糖ではなく、割高な氷砂糖を使うかというと、氷砂糖の場合すぐには溶けないので、梅の実からゆっくりと時間をかけて成分が焼酎に抽出されていくに応じて、すこしづつ溶けて甘味がなじんでいく効果があるからです。
普通の砂糖だと最初から焼酎に溶けてしまうため、甘味が一度に梅の実に流入してしまって梅の成分が出てくるのを邪魔してしまうのです。

だんだんと梅の実からおいしい成分が出て、同時に氷砂糖が時間をかけて溶けていくと梅の実がビンの上の方に上がってきます。
あっさりした梅の香りを楽しみたい場合は3ヶ月後に梅の実を取り除きます。
濃厚な方が良い場合は1~2年ほど梅の実を入れたままにします。

当然ですが、氷砂糖の量を増やせばその分甘くなります。あまり甘いと体に良くないので、少し糖分を抑えめにして6リットル分の梅酒を仕込みました。
このまま梅蔵に保存して夏を越します。

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