秋彼岸にお供え膳を作りましょう

お彼岸は秋分の日を中日(ちゅうにち)として前後3日間、合計1週間の期間です。日にちは年によって少し変わったりしますが、平成27年の秋彼岸は9月20日が彼岸の入りで23日が中日(ちゅうにち)、26日が彼岸明けです。

お彼岸のお供え精進料理_ぎんなんのおこわ

もともとは、この1週間は特に自分の修行に励み、彼岸=悟りの世界に近づこうという主旨ですが、それがやがて僧侶以外の一般社会にも広まる中で、先祖を敬ったり死者の供養をするという、僧侶以外の一般人でもわかりやすく、実践しやすい行為を薦めるようになりました。

近年になると「祝日法」という法律が制定され、春分の日は「自然をたたえ、生物をいつくしむ日」、秋分の日は「祖先をうやまい、亡き人をしのぶ日」と定められたため、春と秋でお彼岸の意味が違うように誤解する方もおりますが、これはあくまでも法律上の文言によるもので、少なくとも曹洞宗では仏教的には特に春と秋で違いを設けているわけではありません。
もちろん先祖や死者を大切にすることは重要ですが、むしろそれはお盆の時期に重点をおくべきで、お彼岸にはそれに加えて本来の主旨である自分の修行を見直し、仏教により親しむ期間にするべきなのです。

となると一般の方がお墓参りの他に実践しやすい修行として、手作りの精進料理を作って仏壇にお供えすることをお薦めします。

秋はおいしい食材が旬を迎えますし、きっとご先祖様や亡きご両親や祖父母も喜んで召し上がってくださることでしょう。

まずは「ぎんなんのおこわ」です。
今年はお盆明けに雨や低気温が続いたためまだぎんなんが実らない地域もあるかもしれませんが、だいぶ店頭には出回ってきました。これから秋の味覚として独特のもっちりした食感とほろにがい風味を楽しめる時期です。

お彼岸のお供え精進料理_ぎんなんのおこわ

料理方法は簡単です。
1 必要な分量のもち米を5時間程度多めの水にひたします。

もちごめをひたす
2 人参を好きな形に切ります。他の料理で出た切りかけでもいいし、もみじ型などに抜いて秋の風情を表しても良いでしょう。
3 ぎんなんの殻を割り、薄皮をむきます。生のぎんなんがなければ缶詰めや水煮パックでもおいしく仕上がります。
4 1のもち米の水を切り、沸騰した蒸し器に濡れふきんをしいてもち米を入れ、ぎんなんと人参を混ぜるようにしてふきんで包みます。

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5 中火で15分ほど蒸したらフタを開け、かるくしゃもじでかき混ぜて様子を見て、さらにフタをして5分ほど蒸し、火を止めて10分ほど蒸らしてできあがりです。好みで黒胡麻をまぶします。

お彼岸のお供え精進料理_ぎんなんのおこわ

あまりたくさんのお米を蒸し器に詰めてしまうと火が通りにくくなり生煮えの危険があるため、お米が厚くなりすぎない程度の量で作ると良いでしょう。

お彼岸のお供え精進料理_ぎんなんのおこわ

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