夏の精進料理 いんげんのトマト煮込み

当地でもトマトやいんげんがたくさん収穫されはじめ、ときおり檀家さんがお寺の本尊様ににお供えしてくださいます。やはりとれたてのトマトやいんげんは味が濃く、自然のエネルギーがたっぷり詰まっているように感じます。

当地ではここ数年、生産者と害獣の戦いが続いています。サル、鹿、熊など、さまざまな獣が収穫期の畑にやってきます。一晩で百万円規模の損害を受ける生産者も少なくありません。
今年はイノシシが頻出しているようです。
まもなく採れるトウモロコシもどうにかして守らなくては、と生産者は頭を抱えています。
動物も生きようと必死なのはわかりますが、生産者も生活がかかっています。
まさに人間と動物の戦いなのです。そうした厳しい状況を経て丹精込めて作られたお野菜。
精進料理人としてはその命を最大限活かすように、無駄を出さないよう、おいしく料理してあげなくてはいけません。

今回ご紹介するいんげんのトマト煮込みは、特別な技術は不要です。
誰でも手軽に作ることができます。こうした料理は少しだけ作るより、できるだけたくさん作った方が味が出ます。あまった分は鍋のまま冷蔵庫に入れておき、冷やして食べても良し、または鍋ごと冷蔵庫から出して再度暖めても良し、お好みでどうぞ。
まっかなトマトが口中でトロトロにとろけ、とうもろこしの甘みがトマトの酸味を引き立てます。
辛いのが好きな方は一味唐辛子の輪切りをひとつまみ加えてください。

1 トマト2個をよく洗い、へたを取り除き、皮をむかず乱切りにします。
2 いんげん150gをよく洗い、へたを取り除きます。
3 とうもろこし30gをほぐします。
4 セロリ50gをよく洗い、みじん切りにします。
5 鍋にオリーブ油大さじ1を敷いて熱し、2のいんげんを炒めます。
油が回ったら1のトマトと3のとうもろこし、そして4のセロリを約半分加え、
さらに炒めます。
6 しばらくしたら酒大さじ2,みりん大さじ1,水200mlを加えて弱火で煮込みます。
いんげんが柔らかくなったらしょうゆ大さじ1を加え、味をみながら塩少々を加えて
味を調えます。
7 うつわに盛りつけたら4のセロリの残りをちらします。

※オリーブ油がなければサラダ油でもかまいません。
※いんげんが堅い場合は、油を少し増やしてください。
※トマトが熟していて柔らかい場合は、半分は炒めずにとっておき、
加熱後に加えます。

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