変わり精進揚げ三種_令和二年お盆の精進料理お供え膳

変わり精進揚三種

変わり精進揚げ三種

□カボチャの胡麻揚

□玉コンニャクのあられ揚げ

□とうもろこしの大葉挟み天麩羅

変わり精進揚三種

変わり精進揚三種

変わり精進揚三種

○変わり三種揚げの魅力と特徴

精進料理のご馳走の一つが揚げものです。揚げものは確かに手がかかり、面倒ですが、単調になりがちな献立の中でボリューム感を出すためには欠かせません。ぜひコロナ禍で自宅にいる時間が長いであろうこの夏、ひと手間を惜しまずに揚げものをお供えしてみてください。今回三品を紹介しましたが、一度に三品作るのは大変でしょうからどれか一品だけでも良いのです。できる範囲で、挑戦してみて下さい。

カボチャの胡麻揚げは、つぶして裏ごししたカボチャを丸め、胡麻を表面にまぶして揚げた変わり揚げです。カボチャの煮物が余った際に、無駄にせずつぶして利用しても良いでしょう。また今回別の変わり揚げで使うとうもろこしと同時に蒸していますが、蒸し器が無ければ電子レンジで加熱しても良いでしょう。むしろカボチャの場合は蒸し器よりも電子レンジ加熱の方が余計な水分が加わらないので丸めやすくなります。カボチャ単独の場合は電子レンジ加熱をお薦めします。なお通常の揚げものは170度付近で揚げることが多いのですが、それだと胡麻が分離してしまいやすいし、内部まで火が通る前に表面の胡麻が焦げてしまいます。150度ほどの低温で長い時間をかけて揚げて下さい。またどうしても胡麻が油の中にばらけてしまうので、網ですくってきれいにします。

玉コンニャクのあられ揚げは、濃い目に煮詰めた玉コンニャクの煮物のまわりに、揚げもの用のあられをまぶして揚げます。外側はパリパリ、内部はコンニャク独特のフニャっとした正反対の食感が楽しめます。冷めても美味しく頂けるのでお供え膳にも適しています。これもまた、残った玉コンニャクの煮物を活かした再利用献立でもあります。

とうもろこしの大葉挟み天麩羅は、とうもろこしをかつらむきにするところが難しそうに感じますが、よく研いだ包丁を使えばそれほど難しくありません。今の時期出回る生のとうもろこしは甘さが段違いです。もし入手できなければ、ゆでた状態で真空パックされたものを使ってもよいでしょう。あるいは、つぶコーンの缶詰やパックを使い、大葉ととうもろこしの粒をからめてかきあげのような状態にしても似た仕上がりにはなります。ただやはりシート状に削いだとうもろこしで大葉を挟んで揚げる方が見栄え的にも、味わい的にも驚きがありますし、変わり揚げとして印象的な一品になると思います。

今回の献立では明日麺料理を紹介しますが、麺料理に合わせての揚げものはベストマッチングです。

○変わり三種揚げの調理手順とレシピ

□カボチャの胡麻揚

1 カボチャ1/2個の種を取り除きます。

変わり精進揚三種_調理手順

変わり精進揚三種_調理手順

2 ひっくり返して安定させ、包丁でそぐような感じで皮を削り剝きます。ピーラーで剝いても良いですが堅いのでこの方法が最も楽だと思います。

変わり精進揚三種_調理手順

3 1/3くらいに切ります。

変わり精進揚三種_調理手順

4 蒸し器で15分ほど蒸します。

変わり精進揚三種_調理手順

串がスッと刺さるくらいに柔らかくなったら火を止めます。

変わり精進揚三種_調理手順

5 こし網と木へらでカボチャをつぶし、裏ごしします。

変わり精進揚三種_調理手順

6 裏ごししたカボチャに片栗粉大さじ2ほどを加えます。カボチャの状態によって、水分が多くてベッショリしている場合は増やします。

変わり精進揚三種_調理手順

7 丸めます。だいたいこの量で6~8個になります。

変わり精進揚三種_調理手順

8 長芋50g~100gほどをすりおろします。

変わり精進揚三種_調理手順

9 小麦粉小さじ2ほどを小ボールに入れ、7のカボチャの玉を転がして全体が白くなるようにまぶします。

変わり精進揚三種_調理手順

変わり精進揚三種_調理手順

変わり精進揚三種_調理手順

10 8のすりおろした長芋の粘度を調整します。長芋のとろろを、いわゆる普通の揚げものでいう溶き卵的に使いますが、長芋の種類や状態によってすりおろしたとろろの具合が全く異なるため、溶き卵とだいたい同じくらいのトロトロ粘度になるように、水を適量加えて混ぜ、調整します。ほとんどの長芋の場合、そのままではドロドロすぎて、ボトッとしており、つなぎとしては粘り気が強すぎて使いにくいはずです。適度なトロトロになるように調整します。今回は水を大さじ3ほど加えました。

変わり精進揚三種_調理手順

11 9のカボチャを10の薄めたとろろに入れ、全体にからめます。

変わり精進揚三種_調理手順

12 さらに別のボールに粒胡麻大さじ4ほどを入れ、全体に張り付くようにまぶします。

変わり精進揚三種_調理手順

ボール全体を揺すってカボチャをボールの中で回転させるようにすると胡麻がきれいに全体的に付着します。

変わり精進揚三種_調理手順

13 150~160度ほどの低温油で、2~3分ほど時間をかけてゆっくり揚げます。

変わり精進揚三種_調理手順

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□玉コンニャクのあられ揚げ

変わり精進揚三種

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1 鍋または小さめのフライパンに油小さじ1を敷き、玉コンニャク200gを炒めます。

変わり精進揚三種_調理手順

2 昆布ダシ200ml、酒大さじ1、しょうゆ大さじ1を加えて15分ほど煮て火を止め、味を含ませます。

変わり精進揚三種_調理手順

変わり精進揚三種_調理手順

3 蒟蒻が冷めたら煮汁をしっかり切り、ペーパーで水気を拭き取り、小麦粉大さじ2を全体にからめます。

変わり精進揚三種_調理手順

4 カボチャ胡麻揚げと同様に、長芋をすりおろして水を加えて粘度を調整し、玉コンニャクの全体にからめます。

変わり精進揚三種_調理手順

5 精進揚げなどに使う、揚げもの用のあられ粒大さじ3~5ほどをボールに入れ、4を入れて転がし、全体にまぶし付けます。

変わり精進揚三種_調理手順

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6 150~170度の油で2分ほど揚げます。

変わり精進揚三種_調理手順

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□とうもろこしの大葉挟み天麩羅

1 とうもろこし1本の外皮をむきます。

変わり精進揚三種_調理手順

2 蒸し器で10~15分ほど蒸すか、ラップで包んで電子レンジで加熱します。

手で触れるくらいまでザルにあげて自然に冷まします。

変わり精進揚三種_調理手順

3 5~7センチくらいの長さに切ります。

変わり精進揚三種_調理手順

4 かつらむきのような感じで、とうもろこしの芯と粒の間に包丁を入れ、包丁を前後に動かすようなイメージでとうもろこしを回し、粒がバラバラにならないようにシート状に切りむいていきます。

変わり精進揚三種_調理手順

このような感じで芯から切り離します。

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5 大葉数枚の軸を切り離します。

変わり精進揚三種_調理手順

6 ボールに天ぷら粉大さじ3、水大さじ4を加えてかために溶きます。

7 とうもろこしのシートを天ぷら粉につけてひっくりかえし、両面に付着させます。

変わり精進揚三種_調理手順

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8 間に、大葉を載せます。大葉はとうもろこしの形に応じて縦半分などに折ってサイズをだいたい合わせます。

変わり精進揚三種_調理手順

9 さらにその上にもう一枚別のとうもろこしを両面天ぷら粉を通して重ね、挟み込むような形にします。

変わり精進揚三種_調理手順

最後に再び全体を天ぷら粉にくぐらせ、はみ出た大葉にも行き渡るようにして油に入れます。

変わり精進揚三種_調理手順

10 170度の油で1分~1分30秒ほど短めに揚げてパットで余熱をかけます。

変わり精進揚三種_調理手順

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11 形が大きい場合は一口大に切って盛り付けます。

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