○焼き夏野菜のアボガドディップの魅力と特徴
夏野菜が美味しい時期です。夏の太陽をたっぷり浴びて勢いよく育った夏野菜、栄養も豊富で身体に良く、かつお値段もお手頃になるという好条件が揃います。そしてこの時期の野菜はみずみずしく、素材自体の味が濃厚です。その特徴をうまく活かすために、「焼き野菜」にするという調理法がお薦めです。高温のオーブンで周囲が少し焦げる程度に焼きあげれば、素材のうま味を逃すことなく凝縮させることができます。野菜自体の甘みを強く感じることができる調理法です。また香ばしい香りがさらに食欲を刺激します。
ただ野菜を焼くだけでも充分美味しいのですが、もてなし料理としては少々単調です。そこで今回は「アボガドディップ」を添えます。
ディップとはもともとは「液体にくぐらせる」という意味の英語で、日本語で言う「おひたし」のように食材を調味液につけこんだりひたしたりする料理法を言います。それが転じて最近では野菜やクラッカーなどに載せたり付けたりする粘度の高いドロッとしたソースやクリームをディップと呼ぶようになりました。オードブルやデリバリー、お弁当お惣菜など、お店から持ち帰る時間がかかる料理や二次会などに適した料理法です。盛り付けてから相手に出すまでに時間がかかる場合にも適しており、今回のようにせっかく焼いた野菜の場合、全体にあえしろをからめてしまうとパリパリ食感が湿って損なわれてしまうため、ディップのようにチョンと付けて食べる方が良いのです。
使う野菜は一例で、他にも色々と試してみると良いでしょう。またカブは厳密には夏野菜ではありませんが実際には今の時期も美味しいカブが店頭に並びます。焼くことで甘みが実感できる食材のひとつとして加えました。野菜によって加熱時間が異なるため、オーブンの性能も含めて時間は調整して下さい。
アボガドのディップは色合いもよく、また口当たりもなめらかで濃厚、今回の料理以外にも応用できて便利です。多めに作ってたとえばサラダに使うなど工夫できると思います。
○焼き夏野菜のアボガドディップのレシピと調理手順
1 カブ2玉を良く洗って汚れを取ります。
特に茎の根元の部分は見栄え良くするために包丁でそぎ取るなどして調えます。
2 通常の大きさのカブの場合は1/4のくし形に切ります。茎は5㎝ほどの長さに切ります。
3 ズッキーニ100gを皮のまま5㎝くらいに切り、縦1/4に切ります。
4 ゴーヤ100gの種をスプーンなどで取り除き、厚さ1センチほどの輪切りにします。
5 プチトマト6個100gを良く洗います。
6 アボガド1/2個の種をとり、皮をむきます。
7 木綿豆腐50gとアボガド100gをフードプロセッサーに入れます。
8 小鍋で昆布ダシ大さじ4、酒大さじ2、みりん大さじ1、砂糖小さじ2を沸騰させ、アルコール分が飛んだら6のフードプロセッサーに加えて熱いうちに混ぜます。
辛味がお好きな方は辛子大さじ1を加えます。
9 2、3、4、5を250度のオーブンで10~15分加熱します。
10 熱いうちに盛り付け、8のディップを添えます。