○「大豆のピクルス」の魅力と特徴
節分の豆を使った精進料理、一品目は漬物です。いわゆる和風の漬物ではなく、洋風のピクルスに加えてみました。今回のお膳では漬物皿に盛りますが、漬物カテゴリーにとらわれることなく、大目に作っておけばおかずとしてサラダ的に頂くことができます。
2日目くらいから酢が具材に染みこんで、色がくすんできます。その方が味は染みますが、鮮やかな色とシャキッとした食感を楽しみたい場合は早めに召し上がって下さい。また漬物とはいえ、浅漬けですのであまり長く保管することはできません。豆が傷まないうちに食べきりましょう。
加える塩は、できればあら塩などを使った方が味に深みが出ます。また漬け液は、酸味がきつくならないようにみりんと砂糖を加えていますが、甘くない方がよければ砂糖の量を減らして下さい。具材はレシピ通りでなく、ズッキーニや人参などの切れ端をうまく使って無駄がないように有効活用しましょう。
豆は戻した豆を加えましたが、豆のカリカリした食感が好きなら水で戻さずに、豆まきで使った食べることができる状態のままで加えてもかまいません。ただしその場合はあまりピクルスっぽい仕上がりからは遠ざかってしまうと思います。また豆は大豆以外の豆でも美味しく仕上がります。
もちろん、大豆を加えずに、普通のピクルスとして作ることもできます。
○「大豆のピクルス」の調理手順とレシピ
1 節分の豆15~20g程度を水にひたして戻します。
2 胡瓜1/2本を縦に1/4、太ければ1/6に切った後、向きを変えて、厚さ5ミリ~1cmくらいに切ります。
3 セロリ100gを切ります。先端の方は厚さ5mmほどに切ります。
根元の太い方は幅広さに応じて縦1/3~1/4に切って幅を調整してから、同じく向きを変えて切ります。
4 ピーマン50gの種とヘタを取り、ある程度の幅になるよう縦に切ってから向きを変えて5mm~1cmくらいの小片になるように切ります。
5 パプリカ各30g程度を4のピーマンと同じように切ります。赤、黄、あればオレンジなどそれぞれ加えた方が彩り良く仕上がりますが、無理に揃える必要はありません。
6 切った具材全てをしっかりした厚さのビニール袋に入れます。
1で戻した節分の豆もしっかり水気を切って加えます。
7 塩を小さじ1加えます。
8 ビニール袋の口をしっかり縛って、もみます。これはまず塩を全体に行き渡らせて、具材を柔らかくし、同時に中の水分を出して味液をしみさせる下準備です。はじめに一度もんだら5分ほどおいて、再度もみます。次第に柔らかくしんなりしてくるまで何度か繰り返し、30分ほどおいておきます。
9 小ボールに米酢大さじ5、本みりん大さじ1、砂糖小さじ1、しょうゆ小さじ1/2を入れてよく溶かし混ぜます。
10 袋を一度開け、下に貯まった塩水をざっと取り除いてから9の液を注ぎます。
11 30分ほどで液がなじんだら食べることができますが、できれば3時間以上はおいておくと良いでしょう。暑い時期は冷蔵庫で保管します。