泡雪の粉ふきさつまいも

粉ふきさつまいも 精進料理レシピ

粉ふきさつまいも 精進料理レシピ

◇「泡雪の粉ふきさつまいも」の概要とネーミングのセンス

「粉ふきイモ」といえば、一般的にはジャガイモを使います。ゆでたジャガイモに塩をふってゆすると、塩がジャガイモの表面の水分をすってホロホロになり、まるで粉をふいたようにきれいにフワッとした見栄えになり、口にすると中心はある程度しっかりした食感がありながら、パラパラとほぐれるような繊細な粉ふきが表面をコーティングしているような、なんとも不思議で素朴な食感に仕上がります。

昔ながらの伝統的な家庭料理ですが、食の洋風化が進んだ現在ではあまり作られなくなってしまいました。精進料理では今も修行僧に人気のこの料理を、今回はジャガイモでなくサツマイモに応用してみました。

ゆでて加熱しても良いのですが、蒸す方が余計な水分を含むことなく、また栄養や味が流れ出にくくなり、濃い目の味に仕上げることができます。サツマイモの食感と甘みを活かすには蒸す方法をオススメします。

素材の持ち味としてジャガイモに比べて粉の吹き具合が少ないので、周囲まるごと粉ふきまではいかず、6割方彩る程度を目安に仕上げます。皮をすべてむいて身の部分の表面積を増やしたり、塩を増量すれば粉ふきの量を増やすこともできますが、やはり色や栄養面からも皮は残したいところですし、塩をあまり増やすとせっかくのさつまいもの甘みが損なわれてしまうため、粉ふきの量とのバランスを考えて調整して頂ければと思います。

このくらいの、ちょっと少なめの粉ふき具合が、まるで今の時期の庭石や植木に少しだけ積もった泡雪のように見えませんか。そんな叙情的な冬の雪の風景をイメージして、ネーミングしてみました。

◇「泡雪の粉ふきさつまいも」の調理手順とレシピ

1 さつまいも200g程度を乱切りにします粉ふきさつまいも 精進料理手順 切る

2 沸騰した状態の蒸し器を用意し、中火に落として火が通って芯の部分がきれいな黄色になるまで15分以上蒸します。 あまりふたを開けるのは熱効率が落ちるのでよくありませんが、それでも炊飯とは違ってふたをあけたからといって失敗につながることはないので、心配なら串で刺して確認してみると良いでしょう。蒸しすぎで身が崩れるという失敗はよほど長時間忘れない限りはまずないので、むしろ加熱不足に気をつけましょう

粉ふきさつまいも 精進料理手順 蒸す

3 蒸し器からボールに移し、熱いうちに塩小さじ1程度を全体にまぶします。

粉ふきさつまいも 精進料理手順 塩をふる

4 そのままボールを左右に大きくゆすり、また上下をひっくり返すようにしながら表面の塩を全体に行き渡らせ、かつ表面がふわっと削れるような感じになるまで続けます。ポイントは、熱いうちに塩をまぶして揺することで、冷めてしまうとうまくいきません。なるべく手早く進めるよう、調理台の上をかたづけておき、塩を用意した状態で蒸し器から出しましょう。

粉ふきさつまいも 精進料理手順 ゆする

粉ふきさつまいも 精進料理レシピ

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