精進料理のダシについて 5

 ○「羅臼昆布」(らうすこんぶ)

北海道の東部、知床半島の南側、羅臼周辺で収穫されます。半島の先端で収穫されるものを「黒もの」とか「岸羅臼」、南側で収穫されるものを「赤もの」とか「沖羅臼」と呼び、黒ものの方が高級品とされます。別名「鬼昆布」とも呼ばれます。

幅が広いかわりに厚さが薄いのが特徴で、香りも高く、濃厚でコクがある良いだしがとれます。だしをとったあとも、身が薄く柔らかいため、結び昆布や煮昆布、おでんなどにも利用できます。

ただ、出るだしの色が濃いため、吸い物などにはあまり使われず、伝統的にしょう油で色をつける献立に使われてきました。個人的には、昆布の色が出ていてもそれはそれで昆布らしくて良いと思うので、吸い物に使っても問題ないと思います。

甘みが強いだしがとれるため、かつて砂糖が貴重だった時代には重宝され、精進料理にも多用されてきました。


精進料理のダシについて 5 

↑「羅臼昆布」別名「鬼昆布」

○「日高昆布」(ひだかこんぶ)

北海道中央南部沿岸の、苫小牧から東にかけての日高地方で収穫される昆布です。三石川が流れ込む海岸周辺で収穫されるため、「三石昆布」(みついしこんぶ)とも呼ばれます。収穫される浜によって細かく格付けされています。

形は細くて厚みが薄く、最上級の格付けもの以外は比較的安価で入手しやすい反面、だしの色は濃く出るものの、香りや風味などは他の昆布ほど出ません。身は柔らかく煮上がりやすいので、だし用というよりも直接食べる用途に向いています。最上の格付けのものは、だしも良く出ます。


精進料理のダシについて 5 

↑「日高昆布」別名「三石昆布」

○「長昆布」(ながこんぶ)

北海道東部の根室・釧路地方で採れる昆布で、幅は狭いが長さが10メートルくらいまで成長します。ほのかな甘みがある薄めのだしがとれますが、他のだしにくらべるとやはりだしとしては不向きに思います。市販されているものは佃煮・昆布巻き・おでん・煮物用などに加工されたものがほとんどで、だし用としてはあまり使われません。


精進料理のダシについて 5 

上記の略図は昨日と本日の解説をまとめたもので、北海道のおよその地域とどんな昆布が採れるかを示したものです。あくまで略図ですので、細かい点は御勘弁下さい。

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