精進料理のダシについて 7

数回にわたり昆布だしについて解説してきましたが、昆布と並んで精進料理に良く用いるのが「椎茸だし」です。椎茸だしをとるには、生椎茸は用いず、干し椎茸を使います。特に形が整ったものでなく、割れたものやくずを使ってもかまいません。

椎茸だしの取り方は、「水1リットルに対して干椎茸5個(約30g)」が目安です。

使用する前日に、ボールなどに水を入れて干し椎茸をひたしておきます。夏場は冷蔵庫に入れ、翌朝まで漬けておくときれいな茶色の椎茸だしがとれます。

椎茸だしは昆布だしと違って、かなり個性が強いだしがとれますので、そのまま使うと食材の味に対して勝ちすぎてしまいます。そのため、必ず一度沸騰させて、浮いてきたアクを取り除きます。調理人の中には、一晩漬けてとれただしを全て捨て、あらためて別の水にひたしてとった2回目のだしを使う人もいるくらいです。

そのため、椎茸だしを使う場合は、組み合わせる食材に注意する必要があります。一般的には、繊細な味を出したい献立には難しいといって良いでしょう。

もちろん、昆布同様に品質や産地によってだしの出具合がかわりますが、加熱してあく抜きする以上、私の経験ではだしとしての椎茸は、その違いは食べる人にはほとんどわからないくらいで、昆布ほど産地や銘柄にこだわる必要もないように思います。(食べるための椎茸でしたら話は別ですが)私は大袋入りの安価な徳用椎茸を常用しています。

また、濃い茶色のだしがとれるため、濃いめのしょう油味をつける料理や、大量にうどんなどの汁を作る場合などに向いています。


精進料理のダシについて 7

 

 

 

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Posted by 管理主宰者・典座和尚