手作り梅干し その3 シソの葉の手順

さて、前回までに梅を塩漬けにしてビンで保存する手順までご紹介しました。
次に赤しそが出回ったら束で購入し、色づけの準備をします。
なおお寺でもしそを植えていますが、まだまだこの時期には大きくならないので、市販のものを利用します。

まずはシソの葉を一枚一枚丁寧に茎から取り除きます。数時間かかり大変な手間ですが、この作業がとても大切です。葉を水に一時間ほど漬けてアクを抜き、泥を落とします。

シソの葉をふきんでくるんで水気を完全に吸い取ります。水気が残っているとやはりカビが発生する原因になります。晴れていれば日光に干しても良いのですがあいにく曇りだったのでふきんで水気を吸い取りました。

今回使うシソはこれだけ。十束分です。

特大のボールに移し、あら塩をふってよく混ぜ、塩がなじんできたら両手でよくもみます。
乱暴にもむとシソが破れてしまうので、丁寧に。

シソが柔らかくなり、ダンゴ上にまとまるくらいになったら手で握って水気を絞り出します。
この一回目に絞った汁は、色が真っ黒でほとんどアクなので利用はできません。このアブクがアクの証拠。一回目の汁はもったいないような気もしますが、思い切って捨てます。

さらに二回目のあら塩を加え、同じようにもみます。二回目の塩は1/4ほどの量で充分です。
この二回目の汁を梅干しの色づけに使います。料理本によっては二回目もアクが多いから捨てて三回目を使うように、というものもあるのですが、さすがに三回目だとほんのちょっとしか汁が出ないので、私は二回目を使います。

梅干しのビンに貯めた梅酢を注ぎます。梅酢の成分と汁の成分が反応して、きれいな赤色に染まります。早めに色をつけたい場合は、この時点で梅干しのビンにシソごと入れて色をつけますが、そうすると土用干しの際にシソをより分けるのが面倒になってしまうので、シソが漬かるくらいに梅酢を注ぎ、ラップをかけて冷暗所に保存し、土用干しを待ちます。
土用干しを終えてビンに戻す際にシソを加えれば充分です。

参考までに、一度目に絞ったシソの汁と、二度目の汁の比較です。両方とも同じ量の梅酢を注ぎましたが、一度目の汁はアクが濃すぎてほとんど赤くなりません。(右が一度目の汁)
ですからもったいながらずに、一度目の汁はきつく搾って完全に捨てる必要があります。

またそうなると、二度目に絞れる汁の量はかなりすくなくなってしまうので、そのために多めのシソの葉が必要になるのです。

いよいよ次回は土用干しを紹介します。

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