典座への道(精進料理基礎指南)

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季節の精進料理

大豆のピクルス_節分の精進料理

○「大豆のピクルス」の魅力と特徴  節分の豆を使った精進料理、一品目は漬物です。いわゆる和風の漬物ではなく、洋風のピクルスに加えてみました。今回のお膳では漬物皿に盛りますが、漬物カテゴリーにとらわれることなく、大目に作っておけばおかずとしてサラダ的に頂くことができます。 2日目くらいから酢が具材に染みこんで、色がくすんできます。その方が味は染みますが、鮮やかな色とシャキッとした食感を楽しみたい場合は早めに召し上がって下さい。また漬物とはいえ、浅漬けですのであまり長く保管することはできません。豆が傷まないうちに食べきりましょう。 加える塩は、できればあら塩などを使った方が味に深みが出ます。また漬け液は、酸味がきつくならないようにみりんと砂糖を加えていますが、甘くない方がよければ砂糖の量を減らして下さい。具材はレシピ通りでなく、ズッキーニや人参などの切れ端をうまく使って無駄がないように有効活用しましょう。  豆は戻した豆を加えましたが、豆のカリカリした食感が好きなら水で戻さずに、豆まきで使った食べることができる状態のままで加えてもかまいません。ただしその場合はあまりピクルスっぽい仕上がりからは遠ざかってしまうと思います。 もちろん、大豆を加えずに、普通のピクルスとして作ることもできます。 ○「大豆のピクルス」の調理手順とレシピ 1 節分の豆15~20g程度を水にひたして戻します。 2 胡瓜1/2本を縦に1/4、太ければ1/6に切った後、向きを変えて、厚さ5ミリ~1cm
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事前準備_節分の豆を使った精進料理レシピ六品

間もなく2月3日、節分がやってきます。 各地の曹洞宗のお寺でも、福を招き魔や悪、煩悩を追い払う儀式として節分の法要が行われます。特に、箱根駅伝の鶴見中継所のすぐ近くにある、曹洞宗大本山總持寺では、石原裕次郎さんの墓所があるご縁から、大門軍団をはじめとする石原プロの皆さんが羽織姿で禅師様と豆まきをしている様子が毎年テレビで報道されています。私が典座(総料理長)を務めていた大本山永平寺東京別院でも、節分には麻布大観音の御前で壮大な御祈祷法要が行われていました。 曹洞宗では節分の法要は、願いごとを祈る「大般若祈祷(だいはんにゃきとう)」の形式を取る場合が多いです。大般若経六百巻を転読し、16大善神を始めとする諸仏諸菩薩に祈願します。法要にあたりみほとけさまに精進料理のお膳がお供えされますが、今回は節分の豆に因んだ、「節分豆ずくしのお供え精進料理」をご紹介してみようと思います。 「節分の豆を自分の年齢分だけ食べる」という俗習は今でもよく守られていますよね。しかしそうなると1袋買ってきてもだいぶ余るでしょう。また最近は投げた豆を拾うのは危険な場合もあり床に落ちた豆は衛生的な問題もあるとして、豆を小袋に詰めて配る寺社も増えているようです。頂いた豆をただそのまま食べるのも良いですが、せっかくなので飽きないようにいろいろな精進料理にアレンジして食べるのも良いと思います。豆はすぐには傷みませんから、節分の時期だけでなく一年を通じて活用できる献立案だと思います。 まず大豆について基礎知識を学びましょう。大豆は縄文遺跡からも出土するほど古いたべものです。栄養価が高く、植物性のタンパク質として良質で、肉や魚を使わない精進料理には欠かせない食材の一つです。最近は「ミラクルフード」などとも呼ばれます。 なお意外と知らない方も多いのですが、大豆をまだ熟していない状態で早く収穫したのが「枝豆」です。 収穫した大豆は乾燥状態ではまん丸です。通常は、そのままでは固くて食べることはできないため、水に一晩漬けてふやかして(戻して)から料理に利用します。すぐに使えるよう、戻した状態のレトルトパックや缶詰も販売されています。 節分では、そのままポリポリ食べることができるように蒸したり、から煎りしたりして加熱した大豆を使う場合がほとんどです。そのため、まん丸ではなく楕円型になっており、煎った豆の場合は少し焦げていたりもします。 今回紹介する一連の大豆料理は、基本的に大豆を水で戻した柔らかい状態のものを使います。ただし、節分の豆まきで入手した、そのままポリポリ食べることができる状態の大豆なら、水で戻さず固いまま使っても大丈夫です。その場合は固めのポリポリした食感の仕上がりになります。お好みに応じて使い分けて下さい。 なお、水で戻す場合のレシピ上の分量について、戻した状態の重さで表記します。 節分の豆まき大豆(写真は、から煎りされた大豆)乾燥状態20gをたっぷりの水に一晩ひたすと、
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蛇腹胡瓜のレモン漬_平成三十年秋彼岸のお供え膳

 お彼岸お供え膳の最終料理は胡瓜をジャバラ切りにした漬物です。あら塩だけで仕上げれば浅漬ですが、そこにレモンを加えることでレモン漬にしてみました。レモンの酸味が胡瓜によく合い、サッパリした風味を醸し出します。  包丁で蛇腹の切れ込みを入れるのは初心者には少し難しいかもしれません。しかし自分にできないことをはじめから諦めてしまっては、いつになってもできるようになりません。自分の実力よりも少し上に目標を設定し、できないことをできるように努力する向上心を持つことはとても大切だと思います。お彼岸はまた来年もやってきますし、胡瓜の旬も毎年めぐってきます。いつかできるようにと心がけ、数年後、数十年後にできるようになればよいのです。誰でも、はじめてのことは上手くできなくて当たり前です。しかしそれを習得しようと心がけた人と、諦めてしまった人とでは数年後に大きな差ができることでしょう。  切れ込みを1本ずつ切りこむよりも、ザクザクとリズム良く機械的に包丁を動かした方が整った切れ込みが入れやすいと思います。どうしても難しい方は胡瓜の中心に細い串を刺し、その串にあたるまで切れ込みを入れるという練習もできます。  仕上がった胡瓜を盛り付ける際は、胡瓜をねじってすこし切れ目をずらして蛇腹を強調するようにすると見栄え良くなります。またレモンの味が染みこんだ漬け汁も一緒に盛り付けると濃い風味を楽しめます。 
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精進おからコロッケ豆乳ソースかけ_平成三十年秋彼岸のお供え膳

豆腐を作る際に出る大豆の絞りかす、おから。かつては様々な料理に使われてきましたが、今は製造過程で出るおからの多くが家畜の飼料等として処分されてしまっているようです。しかしこうした時代だからこそ、低カロリーで食物繊維豊富、非常に健康的な食材であるおからをもっと家庭で活用すべきです。禅寺では古くは自前で豆腐を作っていました。永平寺にも豆腐を作るための古い設備と道具がありました。そのため、禅寺にはおからを使った精進料理レシピがたくさんあります。今回紹介するのは伝統的おから精進料理ではなく、比較的新しいレシピであるおからコロッケです。肉に比べてかなりカロリーを抑えることができ、腹持ちも良くボリュームたっぷりで満足度も高いと思います。 おからは地元の小さな豆腐店なら無料で分けてくれることもあります。スーパーなどでは、豆腐や納豆のコーナーに小袋に入れられて販売されています。おからは傷みやすいので入手したらすぐに使うようにします。またおからによって水分の絞り具合がだいぶ違い、水っぽいもの、パサパサしたもの、絞りきって味がほとんどないものからある程度風味が残って粘り気もあるもの、さまざまです。状態に応じて、つなぎの片栗粉の量を増減させて下さい。またおから自体の味が少ない場合を想定して豆乳ソースを用意しましたが、おからの味が濃厚ならばつなぎの片栗粉や、味のソースは必要無いこともあります。豆腐を作る絞りかすのおからに比べて、市販されているおからは絞りかすではなく、大豆を細かくしただけで味がしっかりしている代わりに価格もそれなりにすることが多いです。良くおからの状態を見極めて調理することが大事です。 加える具は、レシピ通りでなく、冷蔵庫に残っている野菜のくず等を細かく刻んで流用してください。冷凍ミックスベジタブル100gで代用してもかまいません。そのままでは固い具や火が通りにくい具を加える場合は、電子レンジで加熱するなどして下ごしらえをしてから混ぜて下さい。 成形する際、あまり大きな形にすると中心まで火が通るまえに表面が焦げてしまうのでほどほどの大きさにして下さい。混ぜた具が表面の方にバランス良く配置されるように丸めると見栄えがきれいになります。 今回は同じ大豆原料の豆乳を使ったソースをかけました。おからの衣に使った片栗粉のボールの底の残りを利用すると良いでしょう。ふつうに手もちのソースやおしょうゆをかけてもかまいません。 
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舞茸ごはん_平成三十年秋彼岸のお供え膳

 山で生えているのを見つけた人が嬉しさのあまり踊り出すほど美味しいと言われる舞茸。先端部分が踊りを踊る人の手のようだから、という説もありますが、踊り出すほど美味しいというのは本当です。野生の舞茸は険しい山の奥地でないと自生していない、とても貴重なキノコです。  現在は栽培することが可能になり、流通している舞茸のほとんどが工場で管理生産されたもので、いつでも安価に入手できるようになりました。一生に何度かしか口にできない野生のものに比べたらそれはまあ別物ではありますが、その分手軽に何度でも料理に使うことができるのはありがたいことです。舞茸は健康によい成分を多く含んでいます。是非健康長寿のためにも普段の食生活に取りいれていただきたい食材です。  群馬県北部は舞茸の一大生産地で、当寺の近くでも生産されています。そのため「舞茸ごはん」はこのあたりの伝統的ごちそう料理です。お彼岸やお盆に舞茸ごはんを作る家もたくさんあります。 また観光客向けの「舞茸弁当」も市販されていて、尾瀬登山の方が朝当地に立ち寄って舞茸弁当を入手し、尾瀬に登って絶景を眺めながらお昼ごはんにいただくのが定番となっています。市販の舞茸弁当には、味をつけるために鳥肉や豚肉、またウズラの卵などが使われていますが、今回は昔ながらの精進料理としての舞茸ごはんを紹介します。 甘味を強くした田舎風の味付けにしてありますが、薄味が好みの方はしょうゆと砂糖の量を減らして下さい。また舞茸だけだと食味に飽きが出てしまうため、肉の代わりに濃い目に味付けしたきんぴらごぼうを添えました。味に統一性を持たせるため、舞茸を下煮した煮汁を流用してきんぴらに味つけします。きんぴらごぼうはご飯と混ぜずに、添えるように上載せしてもよいでしょう。またウズラの卵の替わりはぎんなんです。きんぴらごぼうを載せずに舞茸だけを多めに使っても良いですし、時期によっては、ぎんなん無しでもかまいません。また餅米を使って舞茸おこわにしてもよいでしょう。 
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