煮汁の味付けご飯_令和元年7月盆の

○煮汁の味付けご飯の魅力と特徴

精進料理ではなるべく無駄を出さずに食材を使い切ります。煮物に使った煮汁も同様で、そのまま捨ててしまうのではなくなんとかしてリサイクル・再利用・流用できないか工夫します。もちろんそうはいっても利用できない場合もありますが、よく使うのが煮物を作るために作った煮汁をご飯を炊く際に混ぜ込む「味付きご飯」です。これは・・・まずはずれることなく美味しく仕上がります。今回は味をはっきり理解してもらうために何も具を入れませんでしたが、煮崩れた煮物のカスや端材などを加えることも良くあります。大根の汁のようなあっさり系の味、厚揚げのようなコッテリ系、少し油分が加わった煮汁など、煮物の傾向によって仕上がりが変わります。今回は両方を混ぜる形で紹介しましたが、お好みによってどちらか片方だけにしても良いですし、また薄くしたり濃くしたりするのも自由です。肝心なことは煮汁も無駄にしないようにするという心構えです。お盆のお供え膳として、みほとけの教えを実践する精進料理は最適だと思います。そしてなおかつ美味しく仕上がるという、もういうことない一品です。煮汁だけだと少し薄くて物足りないという方はしょうゆを適宜加えると良いでしょう。

○煮汁の味付けご飯のレシピと調理手順

1 お米1合(1カップ)を計量し、研ぎます。

2 はじめは多めの水で軽くササっと手早く混ぜる程度にとぎ、濃厚に出るとぎ汁がお米にしみこまないうちに水を替えます。

2、3度繰り返したら水を少なくしてしっかり研ぎ、白い水がある程度薄くなったらザルにあげて水気を切り、15分以上おいて吸水させます。

3 完全に冷めた大根の煮汁100mlを炊飯器に移します。

4 冷めた厚揚の煮物大さじ3杯ほどを同じく釜に移します。

5 酒大さじ2としょうゆ大さじ1~2杯を加え、釜の1合の水ラインまで足りない分、ダシを加えます。しょうゆの量は、お好みで調整してください。

6 炊飯し、しばらく蒸らしたら軽く混ぜてほぐします。

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