前回紹介したぼたもちには、おすすめの別仕様があります。
それはきなこ仕立てです。
きなこは大豆をすりつぶした粉ですが、栄養価が高く、また健康にも良いため和食では昔から重宝されてきました。お寺の精進料理ではよく使いますが、一般家庭ではあまり使わなくなっているようです。不人気の一因は、パサパサした食感でしょうか。確かにきなこをそのままで口にすると独特の乾いた舌触りがあります。しかし砂糖を加えて、ふるいでふるってまぶせば、食感が大きく変わりきめ細やかなパウダー状になり、そのマイナス評価はほとんど気にならなくなります。ポイントは、ふるいで振るうひと手間です。
1 きなこ大さじ2杯程度にグラニュー糖小さじ2~3を加えてよく混ぜます。
2 まるめたぼたもちにふるいにかけながら全体にまぶします。
きなこ味にするなら、もち米をそのまま丸めるよりも、つぶして餅状にした方が合うように思います。小豆のぼたもちと並べれば色合いもとてもよく、また飽きずにいただくことができます。なおきなこ仕立ては冷凍には向きません。また時間が経つと湿気でベシャッとなってしまうので、仕上げたら早めにいただくとよいでしょう。