群馬県寺族会設立50周年記念式典で講演

曹洞宗群馬県寺族会が結成50年の節目を迎え、記念式典が盛大かつ厳粛に行われました。

一般の読者さんには寺族という用語がピンとこないでしょうが、「曹洞宗の宗旨を信奉し、寺院に在住する僧侶以外の者を「寺族」という。」と定められています。お寺によってさまざまなケースが考えられますが、ざっくばらんにいって寺族会に参加している方はほとんどがお寺の奥さんです。

お寺をとりまく環境は大きく変わっており、お寺だけが世俗と無関係の超越した存在でやっていける時代はとっくに終わっています。住職もそうですが、ともに寺を支えている奥さんも同様に各種の研修を受けたり、互いの情報交換に務めて常に勉強し、研鑽していかなければならない時代なのです。

まずは50周年慶祝法要、続いて会員物故者追悼法要が宗務所長老師を導師として厳粛裡に行われました。
私はもったいないことに、この晴れの日に記念講演の講師として招かれました。
式典は午前午後通して行われ、講演はお昼を挟んで午後からの予定でした。そういう場合、講師はお昼頃に会場入りするのが通例で、当初寺族会長さんからもそのように案内されたのですが、私はどうしても午前の式典にも参加したかったので特別にお願いしてはじめから列席させてもらいました。

というのも、今回の式典は曹洞宗の錚錚たるお歴々が来賓として名を連ねており、こうした方々のお話を聞いて勉強したかったからです。僧侶だけで行われる法要や会合、式典などとはまるで違って、寺族さんに向けてのお話は、一種違った独特の切り口となることが多いからです。


まず大本山總持寺副貫首、石附老師。


続いて曹洞宗参議、大本山永平寺顧問、羽仁老師。

両巨頭老師がおわす県で学べることは本当にありがたいご縁です。
お二人とも、寺族について大変示唆深いお示しと、宗門の中央で諮られている最新の情報等をお話くださりました。うーん、聞くことができて良かった。勉強になりました。


おいしい祝席のお昼を頂いた後、「おもわず拝みたくなる~ありがたい寺族さん」と題し私の講演でした。永平寺東京別院の典座時に経験したエピソードをからめ、精進料理教室や法話などで多くの寺におうかがいして出会った寺族さんたちの中で、自然に手を合わせて拝みたくなった生き仏のような寺族さんたちに共通しているのは何か、というお話を中心に、これから寺族会として考えていくべきことの問題提起をさせて頂きました。
今回40分と比較的短い時間だったのでいつもより間をとらず少し急いでお話しましたが、聞く側としてはどうったったか…お粗末様でした。


仏教タイムス誌にも大きく式典や講演の様子が掲載されました。

会長さんはじめ役員会員御一同様、大変お世話になりありがとうございました。
今後ともよろしくお願い申し上げます。 合掌

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コメント

  1. 永岡順子 より:

    始めて、メールを送信させていただきます。私は、浄土宗の寺庭婦人です、ご縁をいただき、お寺の住職に嫁ぎ40年近くになります。ご法事や行事がある時は必ず精進料理をつくりますが、なかなか難しく、姑からは、仏様は一生懸命作ったお料理には、文句は言われないよ、の言葉に励まされ、作り続け40年近くになりました。インターネットで、典座和尚のブログを拝見し、是非ともお話が聴きたくなりました。何とか、機会を得ることは、出来ないものかとメールいたしました。寺庭婦人の大会で是非お話を伺うことは出来ないでしょうか。お伺いしたいのです。お忙しいとは存じますが、是非、お返事をいただけないでしょうか。宜しくお願いいたします。突然で、申し訳ありません。永岡