突発性難聴

6月末に急に左耳がおかしくなりました。
まるで耳に水が入ってとれない時のように何かが奥の方に詰まっている感じで、ほとんど聞こえないのです。

法事で鐘をゴーンと鳴らすとどこか遠くで鳴った鐘が反響しているように聞こえ、自分の読経の声もなんだかワンクッション遅れて聞こえるような?非常に嫌な違和感です。

忙しくてなかなか時間がとれず、一週間ほど経ってようやく耳鼻科へ行くと、中耳炎などのように耳の内部は腫れておらずまた耳だれ等もないことから、高確率で「突発性難聴」との診断でした。

私 「それってどんな病気なんですか?」
先生「病名の通り、突然聞こえにくくなる病気です」
私 「え!原因はなんですか?」
先生「だいたいストレスか過労の場合が多いですね。何か悩み事あるんじゃないですか?」
私 「うーん。治りますかね?」
先生「何とも言えませんが治るようにお互い努力しましょう」

症状が出てなるべく早く治療を開始する方が完治の確率が上がるそうで、二週間以上放置するとなかなか治らないこともあるのでもっと早く来ないとダメですよと叱られました。

禅僧が悩み事やストレスとは修行が足りぬと笑われてしまいますね。
確かに発症前はいろいろと忙しくて一週間ほど睡眠時間が激減していましたし、悩み事というか毎年6月末になると、一年でお寺が最も忙しくなる七~八月を前にして、あー今年も休む間もないほど予定がビッシリだ!この強行スケジュールを縫って寺報やら塔婆やら用意しなくては・・と気が重くなるのは事実です。
しかしそんなストレスくらいで病気になるとは、やはり坐禅が足りないなと反省するばかりです。
どんなに忙しくてもそれもまた命ある人生の一コマと楽しまなければ禅僧とはいえません。
どーも性格的に、まあいっか、なんとかなるさと考えることが苦手で、クソ真面目に受け取ってしまうんですよね。いつも楽観的な友人を見倣わねばなりません。

ざっと聞いたところによると、耳の中に音を脳みそに伝える神経があるわけですが、それが過労やストレスで突然ダメになってしまうのだそうです。つまりマイクからアンプにつなげているケーブルが突然切断されて不通になったイメージです。マイクやアンプ自体は壊れていないので、とにかくつないでいるケーブルを修復しないといけません。そこで対処としてはその神経を復活させるために、血行を良くする薬や神経組織を作るためのビタミンなどを飲んでよく寝るということです。
(素人理解ですから違っていてもご容赦下さい)

先生「お薬の中に、ものすごく苦いのがあります。錠剤だと苦くて飲みにくいので、ゼリー状にしてあります。とにかくそうとう苦いですが嫌がらずにちゃんと飲んで下さいね。なお苦さを和らげるために甘いパウダーがついてますからふりかけてください」

そんな苦いの?

小学校低学年の頃、やけに甘い味がするシロップのようなオレンジ色の子供向けの液体風邪薬が甘くて好きで、規定量よりたくさん飲んで叱られたことがありますが、こんな甘い粉まで付属しているのはそれ以来40年ぶりのことです。
そこまで言うからにはおそろしい苦さなんだろう、とむしろワクワクしながら服用しました。


上の小袋がオプションのフレーバーパウダー。
ヨーグルト、ココア、ミルクの三種の味が選べます。ホントに薬か!


ゼリーはもろにお菓子のゼリーそのままです。
苦くて悶絶しないように口直し用の甘いジュースをコップに注いでパクリ。
(つづく)

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