いちじくのコンポート_お彼岸のお供え精進料理膳

今年の秋のお彼岸お供え精進料理膳、最後の1品はちょっと手の込んだデザートです。精進料理のお膳にデザート??と不思議に思うかも知れませんが、お彼岸と言えば定番のデザートはおはぎ・ぼたもちですね。しかしおはぎやぼたもちはもうあまりにも定番すぎるので今回はもっとかわった季節のデザートにしてみました。手が込んでいるといってもそれほど難しくありません。当地のあたりではいちじくがちょうど採れごろで安く出回っています。洋風のデザート名ですが、まあひらたくいうとワイン煮ですね。ご先祖様も、いつもと違うお供えに、「お!デザート付きとはハイカラだのう」と喜んでくださるように思います。ぜひ試してみてください。

お彼岸のお供え精進料理

いちじくのコンポ-ト_お彼岸のお供え精進料理

いちじくのコンポ-ト_お彼岸のお供え精進料理

なお今回のお供え膳はご飯、汁もの、漬物、おかず1品で「一汁一菜」形式、そしてこのデザートの計5品です。(デザートは水菓子扱いなのでおかずの数には含めません)一汁一菜となるとお客さんに出すには品数が少なく、ふだん身内で食べる精進料理の品数となります。遠くあの世から自宅に戻ったご先祖様に対してはやはりお客様扱いでもてなした方が良いので、お盆に一汁一菜のお供え膳では失礼になってしまうでしょうが、お彼岸の場合はご先祖様はお客として自宅に戻るわけではありませんし、お彼岸はむしろ自分の修行という意味合いが強いため、修行としての品数でも良いのではないかと思います。ただしそうはいってもご先祖様に敬意を表す意味合いを込め、自分の修行だったら不要となるデザートの一品を加えてみたのです。

いちじくのコンポ-ト_お彼岸のお供え精進料理

1 まずいちじくを水に5分ほど浸けてやさしく注ぎ、汚れを落とします。今回は6個使います。

新鮮ないちじくからあふれ出る白い液

みてください、茎を切り落とすと白い果汁がにじみあふれてきます。

いちじくのコンポ-ト_お彼岸のお供え精進料理

2 鍋に赤ワイン200ml、水150ml、グラニュー糖大さじ2~3、みりん大さじ2を入れ、加熱します。色を付けたくなければ白ワインや日本酒でも作れます。甘さは好みで増減します。

いちじくのコンポ-ト_お彼岸のお供え精進料理

3 皮をむいたいちじく6個を鍋に入れ、弱火で加熱します。

いちじくのコンポ-ト_お彼岸のお供え精進料理

落としぶたか、クックペーパーなどでフタをして効率よく火が通るようにします。火加減はくれぐれも弱火で、グツグツしないように。

いちじくのコンポ-ト_お彼岸のお供え精進料理

4 5分ほどしたらいちじくをひっくり返します。

いちじくのコンポ-ト_お彼岸のお供え精進料理

5 煮汁が半分くらいになってきたら、レモン汁小さじ2を加えてさらに5分煮ます。これにより、真っ赤な美しい色に仕上がります。生のレモンをスライスして加えても良いです。なお今回は和風の精進料理に合わせるためみりんを使いあっさり仕上げますが、好みでシナモンパウダーやラム酒を少々加えると独特の洋風な風味が出ます。

煮汁があまり多いとイチジクが鍋の中で踊って煮崩れてしまいますし、逆に煮汁が少ないと煮詰まるのが早くなりすぎるので鍋の大きさもちょうど良いサイズを使うことが大事です。

いちじくのコンポ-ト_お彼岸のお供え精進料理

6 このくらいまで煮詰まったら火を止めてガラス容器などに移し、自然に冷えたら冷蔵庫で2時間以上冷やして味を染みさせます。

いちじくのコンポ-ト_お彼岸のお供え精進料理

7 こんな感じできれいに色がついたらできあがりです。煮汁を少しかけて盛り付け、ミントやイタリアンパセリなどのハーブを載せます。火加減さえ気をつければ特別難しくはありません。美しい見栄えともっちりとろけるような食感がお彼岸の最終日を彩ることでしょう。今年の秋のお彼岸、1週間ありがとうございました。

いちじくのコンポ-ト_お彼岸のお供え精進料理

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