お盆のお供え精進料理 基本の三品レシピ

今日は暑かったですね。今まで雨が続き、体が暑さに慣れていないのか、今日は汗をかきながらお盆の準備をしていたら軽い熱中症にかかってしまい、激しい頭痛に苦しみました。頭痛がしてから水分補給したのではもう間に合わないのですね。早めの水分補給が大切だということを身をもって学びました。すぐに薬を飲んで休んだため、大事には至りませんでしたが、皆さんもどうぞお気をつけください。


さて前回お盆のお供えについて解説したところ、「肝心の料理レシピが載ってないですけど・・」というお問い合わせのメールが何通か届きました。
本文にも書いたとおり、お供えの場合は味の上手下手は問題ではなく、手作りで一生懸命こころをこめて作ることが大切ですので、あえて料理法までは紹介しませんでしたが、まあせっかく作るのですから美味しい方がいいのは間違いありません。
そこで、一汁三菜形式のお供えの基本となる三つのおかず、つまり「きんぴらゴボウ」、「胡麻あえ」「がんもどきの煮物」のレシピをご紹介します。


○がんもどきの煮物

がんもどきの煮物

1 鍋に水400mlを入れ、薄い種類の昆布5gを浮かべて5時間ほどおく。
2 がんもどき(一つ40g)に熱湯を10秒ほどそそぎ、油抜きをする。
3 いんげん100gのヘタをとりのぞき、食べやすい長さに切る。
4 1の昆布を包丁やキッチンはさみで細長く切る。
5 1の鍋に2、3、4を入れ、酒50ml、みりん30ml、砂糖5ml、しょうゆ20mlを加えて
中火で15~20分煮る。途中、がんもどきをひっくり返す。
6 火を止め、10分ほどそのままおいて味をなじませる。
昆布をはしでつまんで鍋から出し、結びめをつくって結び昆布にする。
がんもどきは十字の切れ込みを入れる。
☆がんもどきの替わりに厚揚げでも良いでしょう。


○きんぴらごぼう

きんぴらごぼう

1 ゴボウ100gを布たわしでこすって泥を落とし、千切りにして水に10分ほど漬ける。
2 人参50gを同様に千切りにする。(皮はむかなくても良い)
3 フライパンを熱して油5~10mlを敷き、水を切った1と2を強火で炒める。
油が回ったら砂糖5ml、しょうゆ15mlを加え、1~2分炒めたらみりん15mlを加えて
水分がなくなるまで炒めて火を止める。
4 好みで一味唐辛子やすり白胡麻をまぶす。
☆みりんを加える前は、焦げそうな場合は中火に落としても良いですが、みりんを入れたら
強火で一気に水気を飛ばします。そうするとおいしそうなテカリがついたシャキッとした
きんぴらになります。仕上げだけでも強火でないと、ジットリしなしなの歯ごたえない仕上がりに
なってしまうのでご注意下さい。


○大根と胡瓜の胡麻あえ

大根の胡麻あえ

1 良く洗った大根200g、人参100g、胡瓜100gを短冊切りにする。
2 1をボールに移し、塩2mlをまぶして軽く混ぜ、3分ほどおいてよくもんで柔らかくする。
3 すり鉢か小型のフードプロセッサーに白ごま30mlを入れ、小鍋で酒15ml、
みりん10ml、砂糖2ml、しょうゆ5mlを煮立てて加え、よくすりあげる。
胡麻がすれてきたら米酢15mlを加えてさらにすりあげる。
4 2を手で軽くしぼって水気を切り、クッキングペーパーで拭いてから3とあえる。
☆人参以外は、あまり薄く切りすぎると歯ごたえない仕上がりになるので、大根と胡瓜はある程度
厚みがあった方が良いでしょう。

さて、先日掲載したお盆のお供えを解説した上毛新聞オピニオン21の記事とのコラボレーション企画、非常に多くの方がご覧になってくださり、驚いております。

ブログの集計機能によると、今月はだいたい一日に2000人ほどの閲覧者が平均値だったのですが、記事を掲載した日と、翌日は倍以上の閲覧者がありました。

こうした新聞や雑誌などとのコラボレーション企画は、まだまだ多くの可能性を秘めていると思います。たとえば、新聞紙上では当然ながら紙面の制限があるため、一つの記事に割り当てることができるスペースと文字数は限られております。そのため、一つの記事をあまり専門的に詳しく説明することは難しいのですが、こうしたコラボレーション企画で、ネットと連動すれば、まずは新聞の記事で多くの方に対して興味を持ってもらい、それ以上の詳細情報が欲しい方をネットやブログに誘導すれば互いの欠点が補えます。また、雑誌や新聞では、写真掲載、特にカラーページというのはコスト上なかなか掲載が難しいのです。ところが、料理写真などは特にカラーでないとおいしさや料理の魅力が伝わりにくいのです。今回のような解説写真も、新聞にこれほどたくさんの写真を載せることは難しいでしょうが、その不足分をネットで掲載すれば万事解決だと思うのです。
考えてみれば、広告の世界ではそれはすでに主流ですよね。
今後も、機会があればこうした企画に挑戦してみたいと思います。

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コメント

  1. ももた より:

    3月に夫を突然亡くし毎日、供養の日々を送っています。
    いろいろなお作法の中で、仏菜はとても難しく、頭を悩ませています。

    普段は、夜はお勤めをしたあと、私のいただくものと同じものをお供えし、位牌の前で晩酌しながら、ずっと一緒?に飲んで話しているのですが、お盆ですので・・と1汁五菜のお膳を用意しています。献立を立てるのは難しいので、ぜひ、一汁五菜も、たくさん献立を教えてください。

    夫はごま豆腐があまり好きではなかったので、坪のお料理がとても困ります。和尚様のご著書にも、坪はゴマ豆腐が多いですね。また、お膳の並べ方も、時と場合によって並べ方がいろいろあるようで混乱してしまいます。菩提寺の和尚様がたも、典座寮を経験した方はいらっしゃらず、また、お粥の濃さなども、僧堂によって決まりごとがあったりするようで、とまどうばかりです。
    心がこもればいいのですよ、と時々、言う方もおられますが、大事な夫に今私ができることはこんなことしかないのですから、少しでも間違いのないよう、完璧にやりたい、もし、言い伝えのようにお盆に帰ってきているなら、少しでも喜んでもらいたいと思うのです。

    いつも、拝見しています。是非是非、同じ気持ちの檀信徒の皆様に教えをよろしくお願いします。

  2. 典座和尚(管理者) より:

    ももたさんコメントありがとうございました。
     亡きご主人様に対し、まごころをこめた料理をお供えなさることは大変素晴らしいと思います。
     この時期お寺がとても忙しいのでなかなかすぐには難しいのですが、8月盆には間に合うように、一汁五菜の別献立の例をブログ上で紹介したいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。

  3. カツドン より:

    こういう日本の伝統料理を作れる様になったら嬉しいですね。頑張ります。