夏野菜の天ぷらで残暑を乗り切ろう

ここのところ急に涼しくなりました。
ここ数日は、標高が高い当地では毛布+厚めの掛け布団で寝ないと朝方寒くて目が覚めてしまうほどです。しかし予報ではこのまま涼しい秋に移るわけではなく、もう一度暑さが戻って厳しい残暑がやってくるとか。どちらにせよ、急激な気温の変化は体調を崩すもとになりますので、十分気をつけなくてはいけません。

もうしばらく夏の暑さが続くようですので、今回は今が旬の夏野菜をたくさん使った天ぷらをご紹介します。

夏野菜の天ぷら五種盛り

夏の料理というと、涼しさを感じさせる料理、そしてサッパリとした味わいが好まれます。
油を使ったコッテリイメージの天ぷらなんて、夏には向いていないのでは・・・と不思議に思われる方もいるかもしれません。確かに、ただでさえ暑い夏の台所で、高温の天ぷら油を使った料理は敬遠されがちです。
過去に出された料理書を見ても、従来精進料理の天ぷらといえば、春と秋の山菜・きのこを使うのが定番でした。

しかし、あえて私はその定石を破り、ぜひとも夏野菜の天ぷらをお薦めしたいのです。
夏野菜の風味をそのまま味わうには天ぷらは最適な調理法です。

そもそも、ひと昔と違い、ローカロリーのサラッとした油が今はたくさん発売されています。そうした油を使えば、コッテリ重い料理にはなりませんし、それに天ぷらを揚げるのもそうめんをゆでるのも、実は台所の暑さはそれほど変わらないと思います。

それよりも、夏に旬をむかえる個性的な野菜を一挙に味わうことができるのが最大の魅力です。
今回写真に撮った五種盛りはもちろん、他にも手元にある野菜なら何でも良いのです。
同じ皿に載せて、交互に口に運べば、その野菜の持ち味がさらに引き立つと思います。

なお、天ぷら粉と水はほぼ同量にして、濃いめに溶きます。
トマトと大葉は、さらにもう少し濃くしても良いです。

五種盛り

○左上 ゴーヤー 表面を良く洗い、輪切りにして芯をスプーンでくりぬく。
自然な苦みがたまりません。

○左下 ナス   夏ならではのこの食感、最高です。
火が通りにくいので小さめに切ると良いでしょう。

○右上 大葉   しその葉です。うまくころもで包み揚げるために、天ぷら粉を少し濃いめ
に溶き、高温でさっと揚げると良いでしょう。

○右上 トマト  火を中まで通す必要はありません。まわりのころもがある程度揚がれば、
油から引き上げてください。
一口サイズに切り、種がこぼれないように注意して天ぷら粉をつけます。

○右下 みょうが これまた夏ならではの香りです。太めのみょうがを丸ごと天ぷらにして
口に運び、シャキシャキした食感を楽しんでください。

特にお薦めなのはトマトです。
まわりのころもはパリパリ、そして中はほどよく火が通ったトロトロのゼリー状です。
こればかりは、実際に作って食べてもらわないとそのおいしさがわかりません。
是非一度おためし下さい。

トマトの天ぷら

私がお薦めする五品を紹介しました。どれも、それぞれ個性的な持ち味が魅力の夏野菜です。
個別に料理するとしたら、それぞれの特色を活かすのはかなり難しく、手間もかかりますが、天ぷらなら天ぷら粉と油鍋の準備だけで良いのです。
食材に応じて、温度や天ぷら粉を溶く濃度を調整してください。

塩をふるだけでも十分おいしいのですが、特にナスのように汁気を含ませるとジュワーっとした別の食感が楽しめる食材については、好みで大根おろしやポン酢、天つゆなどを用意しても良いでしょう。夏に人気のそうめんにも良く合います。
ポイントは揚げたてのアツアツを食べることです。冷めてしまうとどうしても魅力が半減してしまいます。
なお、油を使う際は危険がないよう、十分に注意してください。

記事が気に入ったら是非SNSでアクションをお願いします☆