典座への道(精進料理基礎指南)

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季節の精進料理

基本の煮物三品_令和元年7月盆の精進料理お供え膳

「煮物」は精進料理の基本中の基本です。長く火を通すことで衛生的にも安全ですし、少し長く持たせることができます。大きくゴロっとした仕上げをすることで腹持ちが良くなり、献立の中心的役割を果たします。そのため煮物はもてなし献立のメインディッシュとして扱われます。 一品だけ場合もあれば、2種盛り、3種盛り、5種盛り、7種盛りと状況に応じて増減させてかまいません。品数が増えるほど、格式の高いもてなし料理となります。組合わせる際は硬いものと柔らかいもの、あっさりしたものとコクがあるもの、色合いなどの取り合わせを考えて相性の良いものを合わせます。今回はお供え膳として一般的な3種盛りを紹介しますが、一般のご家庭ではガスコンロの数にも限りがあるでしょう。何種類も同時に作るのが難しければ、大根だけとか、大根といんげんとか、適宜減らしていただいてかまいません。 煮物は面倒だと敬遠されがちですが、今回紹介した具材は火加減にさえ注意すれば煮崩れることもなく、失敗が少ない調理法でもあります。慣れれば似ている間に他の調理を進めることができるようになるでしょう。ぜひ挑戦してみてください。
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胡瓜と人参の浅漬け_令和元年7月盆の精進料理お供え膳

初心者ほど、意外と漬物を軽視しがちですが、和食にとって漬物は料理の形式上、また献立全体のバランスを整えるためにも欠かせない一品です。今回は初心者向け献立という趣旨ですので手軽に短時間で仕上がる基本の浅漬けをおさらいしましょう。 精進料理の心をいかすためにも、他の料理で残った胡瓜と人参の切れ端を有効利用します。普段から捨てずに取っておく癖をつけましょう。 また少量だけを漬ける場合は、胡瓜をまるごと1本そのままの形で漬けるのではなく、食べる形に切ってから漬けるのがコツです。断面積が広いため、塩気がなじみやすくすぐに漬かります。ただしその分長期保存には向きません。2日以上おいておくと漬かりすぎてしょっぱくなってしまうため、あくまでも少量を短時間で漬ける場合のレシピです。 もう一つのポイントは塩の量です。今回は胡瓜30g、人参20g合わせて50gですが、その場合塩は多くても小さじ1/2程度です。あまり多いとしょっぱすぎますのでご注意ください。 具材から出た水気が全体にいきわたり、さらに漬かりやすくなりますので分量にあった大きさのビニールで、具材が密集した状態で縛ることも大事です。大きすぎるビニールで具材や水気が分散してしまうと漬かりにくくなってしまいます。 以上の点に気を付ければ初心者でも簡単に漬物をつくることができます。これからの時期胡瓜と人参が安価になりますからぜひ少しだけ残った場合は無駄にせず浅漬けにして使い切るようにしましょう。
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けんちん汁‗お手軽手順版_令和元年7月盆のお供え精進料理膳

精進料理初心者にまず調理してほしい献立の一つがけんちん汁です。特に何品かまとめて調理する際に、他の料理で出た半端な具材や、むいた皮、葉などふつうなら捨ててしまいがちな食材を無駄にせず、すべて加えて使い切る、精進料理の不殺生の心が活かされた料理です。しかも多くの具材を加えることで味が深まりとてもおいしくなります。 けんちん汁はもとは落としてつぶしてしまった豆腐を利用したことが始まり、という説もあります。大量に作る際は、豆腐に重しを1時間以上かけて水をしっかり抜き、豆腐だけを乾煎りしてつぶつぶ状にして作るのですが、今回は初心者向けのお手軽版レシピということで豆腐を炒める過程でまぜこむ方法をご紹介します。少量を作る際には有効な調理手順です。 少量といっても、けんちん汁を1人分だけ作ることは難しく、かえって具材に無駄が出てしまいます。今回は4人分程度の分量です。多く作る方が、より深みのある味が出ます。なおけんちん汁は「汁」という名称ですが、具だくさんで汁気が少ないのが特徴です。いわゆるすまし汁のような、汁を多くいただく料理とは別ものであると認識してください。どうしても汁を多くしたい方は加えるダシを多くしても良いのですが、その分味が薄くなってしまい、けんちん汁からは離れてしまうでしょう。うつわに盛って冷めると具が汁気を吸ってしまいさらに汁が少なくなってしまうため、早めにいただきます。お供え膳にする際は少し多めに汁を盛るとよいでしょう。 使う具は一例で、すべて無理にそろえる必要はありません。手元にある具材をうまく利用しましょう。なお普段から半端な食材を簡単に捨てずに確保するように心がけ、たまったらけんちん汁にするのが修行道場の智慧です。 お盆のお供えにあたり、食材の命を尊ぶという仏法、不刹生戒の遵守を実践することにもなる「けんちん汁」の調理法をぜひご参考になさり、良きお供え膳を調えてください。 
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令和元年七月盆のお供え精進料理膳、初心者基礎向け編はじめます

○令和初のお盆  平成から令和となり、この夏はじめてのお盆を迎えます。 元号が変わったからといって特別何か今までと変わったことをする必要はありません。しかしこうした節目をきっかけに、もし仮に今まで少しおろそかにしていた部分があれば襟を正す機会とし、またこれまでも充分丁寧につとめていたとしてもより一層励もうとする心の区切りとしてとらえることは大切だと思います。 そこで典座ネットでは今までも紹介してきた精進料理のお供え膳企画を、令和を迎えた今年もより丁寧に紹介していきます。 ここ数年、典座ネットでは七月のお盆には初心者向けの基本的な精進料理を題材としてきました。今回もふだんあまり料理をしない方でもわかりやすいように、比較的失敗しにくい初心者向けの献立を題材にして、手順写真を多く載せて取り組みやすいように工夫しました。 是非参考にしていただき、七月盆には心のこもったお供え膳を用意して、亡き大切な方やご先祖様の御霊にお供えしていただければ幸いです。 なお七月盆のお盆棚などの用意については以下の過去の記事などをご参照下さい。  仏壇前に設けるお盆棚の作法その1  仏壇前に設けるお盆棚の作法その2  お供え膳の基本知識と配置図  お供え膳のご飯の盛り方  平成三十年七月盆のお供え膳 また八月になりましたら少し応用的な精進料理お供え膳を紹介致します。
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涅槃団子のレシピ_お釈迦様のご命日に

○涅槃団子とは お釈迦様がご入滅(お亡くなりになった)された2月15日を「涅槃会」(ねはんえ)と言います。曹洞宗ではお釈迦様がお生まれになった「降誕会」(ごうたんえ)、悟りを得た「成道会」(じょうどうえ)とあわせて「三仏忌(さんぶっき)」と呼び、丁寧な法要を行い、お釈迦様への報恩追慕を表します。 涅槃会ではお釈迦様がお亡くなりになった際の様子が描れた大きな掛け軸、「涅槃図」(ねはんず)を掲げ、「涅槃団子(ねはんだんご)」をお供えします。お寺によって涅槃会の法要の後、この涅槃団子を参詣者に放り投げ、拾ってもらう習儀があります。北陸地方に多い風習です。 涅槃会についてはお話ししたい点がたくさんありますが、今回はこの「涅槃団子」の作り方についてご紹介します。さまざまな作り方がありますが、私が今まで永平寺の台所、および永平寺東京別院で作ってきた製法です。色々な作り方があり、どれが正しいということはありません。特に、こねた後にはゆでて冷水で冷やして固めるという方法も根強く、大量に作る場合は便利だと思いますが、やはり私としては手間がかかっても蒸らした方が色つや、食感が良く仕上がると思います。 ぜひ、お釈迦様の涅槃会に合わせてご家庭でもお作りになって、お仏壇にお供えしていただきたいと思います。一般家庭では、13日あるいは14日の午後にお供えし、15日の夕方に下げて頂くのが良いと思います。固くなっていたらオーブンなどでお餅のように焼くと良いでしょう。 ○法事団子にも応用できます 色を付けず真っ白に作れば、四十九日忌、一周忌、三回忌などの法事団子になります。世代間継承が断絶しつつある現在、作り方がわからないという方が増えてきました。ぜひ一度試して欲しいと思います。なお地域やお寺によっては、49個作る、とか49個を一対=98個作る、というような数の指定がある場合も多いようです。 
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