年末の恒例 お線香の燃え残り供養

前回の更新はなんと9月末。なんとも久しぶりのブログになってしまいました。
今年の後半は例年にないほどお檀家さんのご葬儀が相次ぎ、多忙な日々が続いておりました。

人の命はいつ尽きるのか自分でも他人でも自由に決めることはできません。ですから今日のこの日を悔いなく生きることが大切です。
長く僧侶を務めていると、まったくお葬式の連絡がない穏やかな日々が流れることもあれば、こうしていくつものお葬式が連続することもあります。これまた人の世の定めでしょう。
故人の人生の最後を締めくくる大切なお葬式ですから、お寺としては何よりも優先して準備し、一連の式にのぞむため、どうしてもお葬式が続けばそれ以外の活動時間を減らすことになってしまうのはやむを得ません。
今年後半の三ヶ月は、あらかじめ依頼を受けていた精進料理活動以外はほとんど行うことができず、ブログ更新の時間も全くないほど忙しく過ごしておりました。
どうして更新しないのか、との問い合わせメールを何通も頂き、誠に申し訳なく思いますがどうぞご容赦下さい。年明け後、お寺が落ち着いたらその間の精進料理活動報告を掲載したいと思います。

さて、私が年末に必ず行うことがいくつかあるのですが、今日はその一つを紹介します。

お寺ではお線香を毎日何カ所もある香炉にたくさんお供えします。
香炉(お線香立て)は定期的に掃除します。お線香の灰が落ちて貯まり、汚くなるからですが、その他にもお線香が灰に刺さって埋まっている部分がどうしても灰の中で燃え残るので、その根元部分を取り除くのです。そして香炉はきれいにふるいで灰をふるって平らにならし、鏡のようにきれいにします。

この取り除いた2~3センチくらいのお線香の燃え残り、ふつうは捨ててしまうのですが私はこれを貯めておき、お盆と年末の年に2回、半年おきにお地蔵さんの前で火をつけてお供えします。
とても短い燃え残りなのでそのままだと火をつけにくいのですが、長年培ったコツで全てきれいに燃やすことができます。いろんな種類のお線香のミックスなのでかなり良い香りがあたりに立ちこめ、良い供養になります。捨ててしまってはもったいないです。
この年に2回の燃え残り線香供養、意外と好きです。

今年一年、当サイトをご愛顧下さりありがとうございました。
明年もよろしくお願い申し上げます。

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コメント

  1. 名無しさん@京都板じゃないよ より:

    素晴らしい香炉ですね。

    良いお年をお迎え下さい。