お盆のお供え膳・小芋の味噌煮

0807-02
さてお膳の花形となる平椀は小芋の味噌煮です。

馬鈴薯の収穫時、はじめに採れる小さい粒のものを「小芋」と呼びます。
里芋の場合もそう呼びますが今回は馬鈴薯の小芋です。

馬鈴薯は各地で作られており、収穫開始の時期が日本列島南北で大きくずれているため小芋は春~夏ごろくらいまで店頭に出回っています。

小さいだけに、まだ皮が薄くて柔らかいため、きれいに洗えばむかずにそのまま料理に使うことができます。芽はまだないものがほとんどですが、一応確認して芽があれば取り除きます。
まんまるのまま一口で食べることができるちょうどいいサイズと、皮のままで視覚的に「ああ、ジャガイモだなあ」とわかるのが魅力です。

これを味噌で煮る伝統的な調理法は、昔はどこの家庭でも人気の定番料理でした。
味噌の香りと甘じょっぱさが馬鈴薯の食感と最高の相性です。
今回は比較的新しい食材であるズッキーニとオクラを加えてアクセントにします。

1 小芋300gを良く洗い、500mlの水で煮る。
2 ズッキーニ100gを輪切り、オクラ50gを斜め切りにし、1の小芋がある程度
柔らかくなったら追加して同じ鍋で煮る。
3 具が全て柔らかくなったら、元の鍋の火を弱火に落とし、鍋の煮汁を100mlほどすくって
別の小鍋に移す。酒大さじ2、みりん大さじ1、砂糖大さじ1、味噌大さじ3程度を
小鍋に加えて弱火で加熱し、木へらで3分ほど練る。
4 元の鍋の煮汁を全て捨てて、3の小鍋の味噌地を元の鍋に移し、ごく弱火で5分ほど
混ぜながら加熱し、火を止めてしばらくおいて味をなじませる。

2でズッキーニとオクラを加える際、あまり早く加えると柔らかくなりすぎるため、小芋がほぼ煮終わる頃を見計らって投入します。
味噌は甘めのものを使います。
加える砂糖の量は好みで調整してください。
また小鍋で煮る味噌地の緩さがポイントになるため、味噌が硬くてトロトロ具合が足りない場合は
元の鍋の煮汁を適宜足して調整します。
小芋やズッキーニ自体には味噌の味をそれほど染みこませるわけではなく、味噌地をからめて味をつける料理法です。からめる味噌地の量は好みで調整し、味噌地が余れば次回分として保存しても良いでしょう。

冷めてもおいしく頂ける料理で、お供え膳には最適です。
好みで山椒の粉をまぶすのも乙なものです。

小芋の味噌煮

小芋の味噌煮

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