平成２８年５月２５日、群馬テレビにて「技に迫る～匠の時代の先駆者たち～」が無事放映されました。３０分の特集番組で、私などまだまだ修行途中の半人前なので「匠」だなんていわれては申し訳ないのですが、精進料理の「技」とはなんなのか、自分の考えを伝えることができたと思います。
ちなみに台本はちょっとした流れしか書いてないので、私のセリフや話はすべてその場でのアドリブというか、事前打ち合わせ無しの一発撮りです。まあ後から見直すと、もっと気の利いたことを言えばよかったなあ、と口べたな自分に反省しきりです。
雑誌や新聞などの撮影はスチール写真（静止画）です。それでもあれこれと準備やらなにやらで撮影はとても大変なのですが、経験上、テレビのようなムービー（動画）の撮影はその何倍も大変です。それぞれに大変さの意味が異なるので単純に比較できませんが、動画の場合はテレビでほんの数十秒放映するシーンに、３０分くらいかけて撮るのが普通にあるので、時間的な拘束は非常にながくなります。
今回のスタッフの皆さんはとても素晴らしい方が揃っていました。限られた時間の中で、妥協すべきところを的確に抑え、時間をかけるべき部分とのメリハリをつけていただき、わずかな撮影時間の中で最大限の成果を出して下さりました。
たくさんの取材陣がお見えになりますが、撮影中だけでなく、事前事後のやりとりも含めて非常に紳士的で礼儀正しく、また仕事ぶりも誠実でした。自分にとっても大変よい勉強になりました。素晴らしいスタッフさんたちと気持ちよくお仕事をさせていただけたご縁に感謝するばかりです。
苦労して撮影した分、やはり地方局とはいえテレビの影響力は絶大で、多くの方から反響をいただきました。精進料理の素晴らしさを少しでも伝えることができたのは何よりです。
どんな良い教えでも、聞いてもらう機会がなければ伝えていくことはできませんから。
６月１日には再放送も流され、おおむね好評だったようです。ありがたいかぎりです。
またいつか数十年後にこうした機会があれば、その時にはもう少し「匠」としての実力を備えておきたいなあと思います。その日まで精進を重ねるのみです。
素晴らしい番組を作製・放映して下さった群馬テレビスタッフの皆様に篤く御礼申し上げます。