書籍2誌に執筆しました

『大法輪』6月号 特集≪捨てる≫という生き方 にて「修行道場と”捨”」と題した拙文が掲載されております。

大法輪6月号

「断捨離」(だんしゃり)という言葉を聞いたことがあると思いますが、不要なものをなるべく捨て去って、身軽でシンプルな生き方を目指そうというライフスタイルが注目されています。豊かになり、物があふれている現代ならではの考え方だと思います。しかし実際に捨てるとなるとさまざまな感情がわき起こり、なかなか思い切って手放すことは難しいでしょう。

仏教では「捨てる」という行為に対し、独特の思想体系が確立しています。仏教界の大家たちがそれぞれ専門の分野で「捨てる」ことに対しわかりやすく見解を述べています。私は編集部の依頼により、禅の修行道場における「捨てる」とはどういうことなのか、について解説いたしました。なかなかユニークで興味深いテーマでの特集だと思います。

『精進料理では食材をむやみに「捨てない」のでは?』と思うことでしょう。それについても触れていますのでぜひお手にとって御高覧ください。

そしてもう一誌は『禅文化 洞上墨蹟』12号の精進料理特集にて「精進料理が注目される今、一典座和尚の雑考」と題して20ページを超える長文を寄稿致しました。通常、編集部からはページ数を指定されて書くのですが、今回ページ数は一切制限無しというめったにない依頼で、しかも内容もすべて一任、何をどれだけ書いてもよいという誠に奇特な依頼でした。

禅文化 洞上墨蹟

永平寺の典座老師をはじめ、肩を並べる曹洞宗の精進料理大家が軒並み執筆なさっています。

精進料理とはどういうものか、についてや精進料理の基本、歴史などは他の方も書くだろうし、そもそもこれを手に取る曹洞宗関係の僧侶はそんな基本は今さらわかりきっていると思い、私はそうしたことは避けて、精進料理や典座にかかわる現状の問題点や思うところを問題提起する意味で書きました。

調子に乗って普段書けないようなことをとりとめもなく書き連ねてしまいました。このような焦点が定まらない駄稿をこころよく掲載して下さった編集部さまに深く感謝申し上げます。

洞上墨蹟研究会 精進料理特集

「禅文化 洞上墨蹟研究会」が発行する機関誌で、毎号300ページもある分厚く非常に充実した内容に驚かされています。掛け軸や書が好きな方にはたまらない深く掘り下げた内容が満載されています。主に会員向けに配布されているため一般にはなかなか出回っていないと思います。特に興味がある方は事務局の嶽林寺さまにお問い合わせ下さい。(大変お忙しい方ですし、またリンク先は会のHPではなく一寺院のサイトですので、くれぐれも御迷惑のかからないよう、良識有る範囲でお問い合わせ下さい)

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