精進料理とおかゆ4 七草かゆ(ななくさかゆ・七草粥)

本日は「七草」です。

もともと七草(ななくさ)には春のななくさと秋のななくさがあり、厳密に言うともともと秋のななくさを「七草」と書き、春のななくさは「七種」と表記して区別していたようです。いつのころからか、ななくさといえば春のななくさになり、漢字も「春の七草」と書くようになったといわれます。

 中国では古くから七種の野菜を使った煮物をこの日に食べていたようで、日本でも平安時代に書かれた『延喜式』に同様の記述があります。その後、煮物ではなくおかゆに春の七草を入れるようになり、以来長い間、新年七日に春の七草を食べると一年間の邪気を払い、万病をのぞくとされて尊ばれてきました。江戸時代には将軍をはじめとする武将たちが皆で七草粥を食べるという公式行事があったようです。

現在でも、昔のしきたりを重んじる地域では、採集してきた七草を包丁で切る際、祈りのおはやしを唄いながら行うという風習も残っています。

さて、春の七草といえば「せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ」の七種です。かつては別の野草が加えられていたこともあるようですが、鎌倉時代ごろには上記の七種が主となったようです。


精進料理とおかゆ4 七草かゆ(ななくさかゆ・七草粥)

ちなみに画像左からセリ、はこべら、なずな(ペンペン草のこと)、ほとけのざ(たびらこ)、上段がごぎょう、すずしろ(大根のこと)、すずな(かぶのこと)です。(栽培ものなので野生のものと多少形がちがうかもしれません)順番は・・・おそらくあっていると思うのですが野草の達人による訂正お待ちしております。

さて、七草かゆのレシピですが、まず上記の七草を野山に行って採集し・・・ いえいえ、それは無理な話です。実際、旧暦の時代と違って、地方によっては野生では時期はずれのものもあります。ではどうすればよいかというと、大きなスーパーなどに行くとこの時期「七草セット」という便利なパックが売っています。これを利用するのが良いでしょう。また、私見では全ての七草が揃っていなくてはならぬ、というゲンかつぎの方をのぞけば、七種類全て入っていなくても良いと思います。セリであれば、この時期栽培ものが一束150円前後で売られていますので、一番入手しやすいセリだけ、またはそれにすずな(かぶ)とすずしろ(大根)を加えるのでも良いのではないでしょうか?要はその行事に込められた主旨や心を大切にすることが第一だと思うのです。


精進料理とおかゆ4 七草かゆ(ななくさかゆ・七草粥)

どれも1パック300円~500円程度で売っています。分量は4~5人前です。

なお一番左端の商品はレトルトのおかゆに七草がセットになったもので、レンジでチンするだけで楽しめます。しかし当ブログでは精進料理の精神を重視しておりますので、さすがにレトルトのおかゆだけはお薦めしません。よほど時間のない方のみどうぞ。

1 お米1/4カップ(45cc)をとぎ、水2カップ(360cc)

とともに炊飯器の釜に入れる。塩をほんのひとつまみ入れる。

2 お米を30分以上水に漬けてから、おかゆモードで

炊飯器のスイッチを入れる。

3 七草を良く洗い、食べやすい大きさに切る。

根は取り除く。カブやダイコンは、皮をむいてなるべく細く切る。

4 おかゆが炊きあがったら、炊飯器のフタを開けて

まずカブとダイコンを入れる。このときおかゆをあまり混ぜない。

5 5分くらい蒸らしたら、炊飯器のふたを開けて、七草をまぶし、

さらにフタをして1分くらい蒸らしてできあがり。


精進料理とおかゆ4 七草かゆ(ななくさかゆ・七草粥)

野生の七草を使う場合には、かなり太かったりアクが強かったりするので、下ゆでしてからおかゆに混ぜた方が良いのですが、上記のセットの場合は栽培ものでかなり柔らかく細いものがパックされているので、むしろあまり加熱しない方が、苦みなどの野趣を感じることができます。手順5で七草を釜に入れて1分蒸らさず、うつわにおかゆを盛る時に七草をまぶしても良いくらいです。ただしカブとダイコンだけはなるべく薄く切って、少し早めに入れるようにします。

多少堅さも残りますがそれもまた歯ごたえ良い醍醐味です。

なお、本来わが国のこうした季節の行事というのは、必ず神事と関係して伝えられてきたもので、はじめに春の七草を神さまにお供えし、一年の健康無事と除災、そして豊作を祈祷したのです。そののち、お供えした七草のお下がりをおかゆにして皆で食べたというわけです。

当寺でも明日は新年の檀信徒顔合わせ法要が行われますが、まずはほとけ様に七草かゆをお供えして祝祷法要を行い、そのあとに皆で七草かゆをいただきます。

ぜひ、みなさんも自宅の神棚かお仏壇に七草粥をお供えし、(仏壇がない家でも合掌して目を閉じ、ご先祖様に感謝の意を表してから)召し上がって下さい。そうした謙虚に祈る気持ちを大切にしたいものです。

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