春を告げる精進料理 つくしの辛子醤油あえ

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季節の精進料理
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今年の春のお彼岸も終わりました。

例年お彼岸期間にはお墓参りに来るお檀家さんが増えますが、今年は特に、他県など遠方にお住まいの方が休日高速道路上限千円の影響でしょうか、21日・22日の連休に集中しました。
特に遠方にお住まいの方は、お墓参りに来たついでにお寺に立ち寄ったりします。
あまりに連続でお寺にお檀家さんが来ると、とても困ることがあります。

ちょっと大きな声では言いにくいことなのですが、それはお手洗いです。
「さてお檀家さんも途切れたので今のうちにトイレに行くか」と様子を見てトイレに行くのですが、そんなときに限って玄関から「こんにちはー」と次のお檀家さんが。
うちの寺のトイレは建物の一番奥にあるので、大きい方の用を足している時などはとても困ります。ちょっとドアを開けて「はーい」と大きな声で答えてもお年寄りの場合は玄関まで聞こえません。何度も「こんにちはー、いないんですかー」なんて言われても途中で切り上げるわけにもいかず。そしてようやく急ぎで済ませて玄関に行くと「何度も声かけたのになかなか出てこないな!」なんて言われるとガッカリきます。そりゃあ、住職も人間ですから生理現象にはかないません。二十四時間いつでもスタンバイOkというわけにはいきませんよ。

あとは、電話応対中や暖房の灯油を補給している場合なども、すぐには玄関に出ることができません。

お寺だけでなく、どなたかの家に行って「ごめんくださーい」と言ってもなかなか返答がないときは、留守の場合ももちろんあるでしょうが、お手洗い中や、どうしても手を離せない場面の可能性もあるということで。
短気にピンポーンピンポーンとならしたり何度も声をかけず、一分ほど間をあけて再度声をかける余裕を持ちたいものです。

さて昨日から当地では雪が積もっておりちょっと天候が崩れていますが、お彼岸中は天気もよく、梅も開花してもうすぐ春がくるな、と感じられる暖かい日が続きました。
境内のすみにはもうつくしが顔を出しています。

子供の頃はもっとそこら中につくしが生えていた記憶があるのですが、最近は数が減ってきたような気がします。ご存じだと思いますが、つくしは「スギナ」の一部です。このスギナというのがやっかいで、繁殖力がとても強くほっておくと取り除くのが大変です。そのためスギナに効く除草剤が人気で、夏になるとよくホームセンターの店頭でセールをしています。
除草剤でスギナをやっつけるせいで、つくしが減っているのかもしれません。

スギナは確かにあまり歓迎できない草ですが、じつはつくしは大変ありがたい春のめぐみです。
細っこいみかけによらず栄養豊富で、ビタミンA、C、E、カリウム、食物繊維などを多く含みます。血行を促進し、老化防止、動脈硬化予防、整腸作用などの効能があります。

注目したいのは、花粉症に効くということです。
ある研究センターの調査結果ではつくし料理を食べたところ六割の方が症状改善したといわれています。私などもこの季節花粉症に悩まされていて、読経中に鼻水が垂れて困っていますが、なるほどそういえばつくし料理を食べると症状が治まるような気がします。

採るとすぐに堅くなり色が悪くなるので、その日のうちに料理します。
また、穂先に胞子がついていないもの(傘が閉じているもの)を選びます。
新鮮第一の野草なので八百屋さんなどではあまり売っていないと思います。自分で野山を散策して見つけるしかないですね。その意味では、田舎暮らしはつくしには困りません。
(野山での採取は、私有地で勝手に採ってはいけません。また除草剤が撒かれていないか注意して採取してください)

つくしには、からし醤油がよくあいます。
つくしのちょっと土っぽい風味を和からしで抑えるのです。
下記のレシピのように繊細につくらず、しょうゆと和からしを小皿でかきまぜて辛子醤油を作り、ゆでたつくしにぶっかけて豪快に食べるのもまた野趣あふれておいしいですよ。
こういう料理はあまりたくさん盛りつけず、上品にわずかな量をいただきます。

私は毎年このつくし料理を食べると、もう春がそこまできているな、とうれしく思うのです。

都会に住んでいる方でも、このつくし料理を出すと、年配の方は「子供の頃を思い出すなあ」とか「田舎でよく集めたっけなあ」などしみじみといいながら、懐かしそうに召し上がられます。
こうした、季節感を感じさせ、食べる人の思い出を思い起こさせるような料理、つまり話題をふりまくような献立も、もてなしの精進料理では大切です。
ほんのちょっとだけの量でも、こうしたほっとするような料理があると、献立全体が華やかになり、食べる人の心に響くのです。春と聞くとなんだかうれしくなってきませんか。

○つくしのからし醤油あえ

1 つくしをよくゆすいで泥やゴミを落とし、胞子が多いものは先を取り除く。
2 5分ほど水につけてから、鍋で軽く塩ゆでする。(ゆですぎに注意)
ゆであがったらザルにあげて冷水で冷やす。
3 酒大さじ2,みりん大さじ1,しょうゆ大さじ1,昆布だし大さじ2を小鍋で一煮立ちさせ、
火を止めてある程度冷めたら和辛子小さじ1~2杯を溶き混ぜ、2のつくしをひたして
できあがり。

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コメント

  1. 小顔 より:

    つくしは美味しいですよね。
    でも自分ではなかなか料理しないんです。
    私にとっては小さいころのお袋の味という感じです

  2. 廣瀬 より:

    野良猫は餌がなくてもいつまでも待っています
    余裕がないお腹がすいてるにも関わらず
    人はなぜ待てないのでしょうか
    少しでも気持ちがあれば待ちたいものです
    仕事に追われて気持ちが焦るときは多々ありますが
    焦っても仕方がない時もあります
    ブログ等拝見さしてもらって
    大変勉強になります

    お寺さんに御参りさせてもらうと
    ストレスを感じなくなります
    その反面大変な事もたくさんあるのだと
    感じております

    それでも無いと困りますし
    あって当然と思っている自分が
    情けなくなります

    それでも明日があるのだと思います
    今日 反省したなら 明日は反省を踏まえないと
    その繰り返しです

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