役が人を作る

3月末で地元消防団の責任者を無事退任しました。

突発的に発生する火災での出動は日時を選ばないため別として、それ以外の定期的な消防団活動は、土日に行われることがほとんどです。まあ大多数の団員は土日が本業休日なのでしかたないのですが、逆に私のように土日が仕事の人も少なくありません。

お檀家さんの法事申し込みは土日に集中するため、在任中は正直いって予定を調整するのが本当に大変でした。平団員の時はどうしても調整できず消防団の行事を欠席することもよくありました。
役員になってからは消防団行事優先のため、お檀家さんから法事の申し込みを受けても、「すみません、その日は消防団の訓練があって・・」などと言って断ることもありました。
その場合、ほとんどの方は「消防団ならしかたないな」と理解してくれるのですが、中には「そんな理由で法事が受けられないのか!」と怒り出す方もいました。

特に昨年一年は団をまとめる責任者ということで、会議や行事参加も特別多く、また平団員の時と違って、自分のことだけでなく全体のことを考えなくてはならず、非常に気を使いました。
団員それぞれが、自分の都合や事情があり、それはやむを得ないことであったり、ただの自分のわがままだったり色々です。消防団は上下の階級により命令指揮系統がはっきりしているのですが、だからといって今の時代、昔のように上から文句言わせないような命令をしてもうまくいきません。またなかなか行事に参加しない団員がいても、土日が忙しい仕事だったりするとその事情もよくわかるだけに、一方的に注意しても何の解決にもならないためこれまた問題は単純ではありません。
また震災直後の1年だったこともあり、火災だけでなく、地域防災について非常に考えさせられました。
「役が人を作る」という言葉がありますが、文字通り責任者の責任の重さと団体活動の難しさを痛感した一年で、いろいろ勉強させて頂くことが多く、大変よい経験になりました。やはり責任者をつとめてみてはじめてわかることというのが多いものです。

通い慣れた詰所ともお別れです。退任1週間前に隣の地区で大きな火災がおきて思いがけない緊急出動となり、引き継ぎ直前にドタバタしてしまいましたが振り返れば非常に充実した一年でした。
支えて下さった多くの方々に感謝申し上げ、今後も陰ながら地域防災に協力したいと思います。

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