先日御案内した「安中市仏教会」主催の講演会、お陰様で無事終えることができました。
会場となったお寺は特に素晴らしい彫刻で有名で、安政年間というたいへん古い時代の精緻な欄間がたくさん残されていました。
聞けば、日光東照宮の彫りものを手がけた職人の一派によるもので、作業開始のころに赤ん坊だった職人の子供が、仕上がるころには大人になっていたほど長期に渡って丁寧に彫られたものだそうです。
やはり時代を超えて残る作品というのは風格が違います。
これは道元禅師が修行中、山中で獰猛な虎に襲われた際、禅師のオーラが形を変えてまるで龍のようになって虎を威圧し払いのけたという故事を表した欄間です。
新聞に告知広告を出すという事前通知でしたが、諸般の事情で広告は中止したとのことです。そのためか予定よりだいぶ少ない聴講者となりましたが、多くても少なくても精一杯お話しさせて頂くことに変わりありません。遠くからお越し下さった方もおられ、お集まり下さった皆さまに感謝申し上げます。
当ブログの告知を見てお越し下さった方も何名かおられたようで、今後も企画があれば告知したいと思うのですが、今回のように「どなたでも参加、聴講可」という企画は残念ながら少ないのが現状です。
たとえばあるお寺が精進料理教室を企画した場合、募集するのは当然そのお寺の檀家さんが対象になります。だいたい、募集してすぐに定員が埋まってしまうため、檀家さんの中でも参加したくてもできない人がいるほどですから、いくら私が講師を頼まれているからといって、ブログで不特定多数に告知することはできません。
講演会や法話も同様です。すでに今年の後半、たくさんの依頼を受けておりますが、誰でも参加可能、という企画はいまのところないですね。まあそれは開催形態の都合ですからやむを得ません。
誰でも参加できる企画があれば、また告知したいと思います。