講演・振り込め詐欺にご注意

 この時期、地元の各お寺で「恒期法要」(ごうきほうよう)が行われます。
要するに毎年決まった時期に行われる定期行事のことで、各お寺の役員さんや檀家さんがたくさんお寺に集まり、先祖供養や今期の無事と願い事を祈る大般若法要などに参列するため、どのお寺も入念に準備して当日を迎えます。
 この地域では恒期法要を4月に行う寺が多いため、我々僧侶はお互いの寺を手伝い合うためとても忙しい時期です。

 さて、先日あるお寺の恒期法要を手伝いに行った際、法要に先立って群馬県警と沼田署の皆さんによる振り込め詐欺防止の講話が行われました。
そのお寺の住職は北陸地方の修行道場で指導役を務めている実力者で、せっかくお檀家さんがたくさん集まるのだから今社会問題になっている振り込め詐欺についてお檀家さんに勉強してもらってはどうか、と今回の講話を企画なさったのだそうです。

 振り込め詐欺講演

 本堂に集まった多くのお檀家さんもわかりやすく楽しい劇仕立ての講話に引き込まれていました。
特に私が驚いたのがこちら
群馬県内の振り込め詐欺被害

 昨年の群馬県内におけるオレオレ詐欺や還付金詐欺などの被害は261件、約8億円もあるのだそうです。
群馬県内だけですよ?8億円となればこれはものすごいことです。

 そのほとんどが高齢者を狙ったものだそうです。となればお寺の法要に集まる方は高齢の方が多いので、こうした場で被害を防ぐための講話をすると言うことは大変効果があると思います。
 また住職がいうには、実際に高齢者がオレオレ詐欺などの被害にあってしまった場合、家族や親族から「どうしてひっかかったの」「お金がもったいない」「これだけマスコミが言っているのに」とものすごく責められて家族関係が悪化してしまう例が多いのだとか。中には、そうなることを恐れて警察や家族に言い出せず被害が隠れてしまうことすらあるのだそうです。
 そうした不幸な例を避けるため、大変有意義な講話でした。

 オレオレ詐欺を防ぐ

NO!詐欺運動 群馬

私も知らなかったこととして、

犯人はまず相手に電話をかけるとき、第一回目からは本題を言わず、例えば「あなたの医療費が還付されます。あとで担当者から電話が行きますので」と言って一度は電話を切ります。そして別の者が後であらためて電話し、「えーと、還付金の件ですが・・」と進めていくわけです。
 はじめの電話で急いで振り込ませようとせず、まずは還付金があるということだけを言われると、ああよかった還付金があるんだな、と疑うどころか勝手に良い方に解釈してしまうのでしょうね。手の込んだ作戦により、つい信じてしまうのです。

 また、群馬県では郵便局や銀行などの窓口で、不審な振込をしようとしたお客さんに「もしかしてこれは詐欺なのでは?」と声をかけて水際で防ぐケースは、群馬県が全国一位なのだそうです。
となると犯人もそれを避けるため、「銀行はこの時間混んでいますから、近くのスーパーのATMに行って下さい」などと金融機関を避ける様に指示するのだそうです。
通常の思考状況なら「あやしい」と感づくはずですがなかなか突然子供や孫から(ニセの)トラブル電話がかかってきた場合は気が動転するのでしょう。

 ポイントとしては
・電話をかけたまま指示を受けてATMなどで還付金がもらえることは絶対に無い
・身内をよそおってトラブルがあってお金が必要だから貸してくれ、と言う電話がきたら本当に本人なのかまず疑う
 日頃から、そういうときには電話では頼んでくるなという約束をしておく
 いったん電話を切って本人に連絡を取る

上州くん

最後に、群馬県警のゆるキャラ「上州くん」による「NO!詐欺音頭」(のうさぎとノー詐欺をかけて)が披露されました。

 振り込め詐欺が社会問題になってからすでに何年も経っています。これだけマスコミが報じているのですから国民のほとんどが危険性を知っているはずですが、おかしなことに被害は今もなくなりません。
 私が思うに、被害が無くならない理由の一つは「自分だけは大丈夫」という意識を人間誰もが持っているせいではないかと思います。
自己反省をこめて言いますが、病気や事故など命にかかわることでも、人というものはなぜかたいした根拠も無く自分だけは大丈夫、と思ってしまうものです。ですからどれだけテレビで振り込め詐欺の報道を目にしていても、自分は大丈夫だ、と他人事のように認識してしまうから実際自分にその魔の手が伸びたときに油断が生じてしまうのではないでしょうか。

 そしてもう一つの理由は、犯人のだましテクニックがどんどん高度になっていることもあげられると思います。私の様によほど疑い深い人でない限り、だまされてもしかたないような手の込んだ作戦を仕掛けてきます。
 今回の講話を聞いて、あらためて自分も今まで以上に注意していこうと思いました。

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