テレビ出演補足 おいしいおかゆのコツ

10月2日、お知らせしていたTBSの番組が放映されました。放映直後には、知り合いからの「テレビ見たよ!」という電話やメールをたくさんいただきました。こんな短い番組なのに、テレビの力はすごいもんだ、と改めて感じました。

大人の教室出演

大人の教室出演2

見逃した方は、しばらくの間(およそ10日くらいでしょうか)
TBSのホームページ内の番組サイトで見ることができます。
10月2日の動画を選んでください。お早めにどうぞ

TBS 大人の教室 10月2日放映分 「お坊さんが伝授」

さて、番組中の、おかゆを作る際のポイントは3点です。

○お米は30分浸すべし!
これ、忙しいとつい、研いですぐに加熱をはじめてしまいがちですが、とても重要なポイントです。お米を研ぐと、それまでかわいていたお米に、急速に水分が吸水されるのですが、実はお米の周囲はすぐに水を吸うのですが、中心部分にまで水が染みるにはしばらく時間がかかるのです。
中心まで水を吸ったお米で炊けば、ふっくらと柔らかで、適度な粘りけがあるお粥ができあがります。30分は無理、という場合にはせめて15分は水に浸してください。

なお、浸す際は、すでに水加減をした分量の水に漬けてください。そうしないと、水を吸った状態のお米には水が多すぎて、ゆるすぎるお粥になってしまうおそれがあります。

きのこのおかゆ

○最初は強火 湧いたら弱火
点火してすぐは、時間を短縮するために強火で炊きます。はじめから弱火だと、時間がかかりすぎて水の量をまた変えないとうまくいきません。そして、土鍋の場合は湧いた時点で、そのコンロで一番弱い弱火にします。フタをしますので、強いとすぐに吹きこぼれてしまいます。

弱火にする理由のもう一つは、ずっと強火だと鍋の中でお米がぐるぐると常に攪拌されてしまうので、粘りけが強くなりすぎてしまいます。弱火でコトコトと炊くのは、粘りけを適度に保つためでもあります。ドロドロのおかゆは、あまり食感がよくありませんので。

なお、番組だと少々わかりにくいのですが、この弱火にする時点で、きのこなどの具を投入し、お米が固まっていますので、一度かき混ぜてお米をほぐします。
この時点できのこ以外の具を入れれば、別の味のおかゆもできます。
たとえば細かく切ったカボチャを入れたカボチャ粥や、サツマイモ粥など。

サツマイモのおかゆ

○むやみにかき混ぜちゃダメ
その後、弱火で加熱し、火を消して蒸らす間は、決して混ぜてはいけません。
混ぜるとお米の形がつぶれ、しかも粘りけがつよくなりすぎて、いわゆる昔のお米で作ったノリのようなお粥になってしまいます。混ぜなくても、水気の分量と火力さえ合っていれば焦げることはありません。混ぜれば混ぜるほど、ベトベトのネバネバのおいしくないお粥になってしまいます。

○客を待たせてもお粥を待たせるな
そしてお粥はうつわに盛ったときが一番おいしい状態です。
時間が経ち冷めるにつれ、お米が水気を吸ってしまい、ドロドロのおじや状態になってしまいます。おもゆとおこめのバランスがちょうどよい、適度な粘度と水気のおかゆは、できたてをなるべくはやく盛りつけて食べるしかありません。
スパゲッティでも、ゆでたてのアルデンテの状態が一番おいしいのと同様に、おかゆも蒸らし時間が終わってフタをあけてすぐが一番おいしいのです。

前回も書いたとおり、テレビというのはかなり多く撮影しても本番で映るのは少しだけでして・・・。今回も、昆布の佃煮とか、お米のとぎかたとか、いろいろ映したのですが、それは残念ながら放映されませんでした。また別の機会があれば、ぜひご紹介したいものです。

さて、明日6日から11日夜まで、栃木県のお寺に大法要の台所を手伝いに行くため留守にします。その間はブログ更新はお休みに、そしてメールのお返事なども一切できません。あしからず。
台風が接近中で天気が崩れる予報とか・・・屋外テントでの調理作業も一部あるようなので少々心配です。行って参ります。

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