先日のアンケートでも、「今月の精進料理」コーナーの掲載頻度をもう少し増やして欲しいという御意見がありました。またおりしも大根が豊作で廃棄の危機にある今、少しでも大根の需要を増やそうということで、今月は臨時にもう一品紹介致します。
この時期の大根は、冬の寒さで甘みが増すため、調理法としては煮物などが適しています。ちなみに夏の大根は、辛みが強くなり暑さでほてった体の熱を抑える成分が増すため、生食やおろしが良いのです。そして1本の大根の中では、首の方はビタミンCが豊富なため、熱に弱いビタミンCを生かすためにサラダや漬け物が良く、中ほどは甘みが強いため煮物など、先の方は水気が多く辛みが強いのでおろしや薬味に向いています。はじから順に使うのではなく、1本の大根の中で適材適所を考えて使用するのが大事です。
今回紹介するのは昔ながらのふろふき大根をちょっとアレンジして、大豆味噌を載せてみました。大豆の素朴な風味が大根と良く合います。
1 大根の中ほどの部分を厚めの輪切りにし、皮をむいて面取りする。
火の通りを早くするため、裏側に十字の切れ込みを深く入れる。
2 米のとぎ汁で1を下煮する。アクを取りながら、串が通るまで煮る。
3 煮汁を捨て、大根をお湯で軽くゆすぐ。鍋にダシ用昆布10?、
水250ml、酒50ml、塩少々を入れて弱火で大根をさらに煮る。
押すとへこむくらいに柔らかくなったら火を止め、しばらくむらす。
4 その間に別鍋で赤みそ大さじ1,酒大さじ1、みりん小さじ1,
砂糖小さじ1,一味唐辛子少々を軽く煮立てて練る。
煮た大豆大さじ2を加えて大豆味噌を作る。
5 煮汁を切った3をうつわに盛り、4の大豆味噌を載せ、
柚子皮の細切りと貝割れ大根を添える。
※煮大豆は非常に手間がかかるため、ご家庭では市販のパック入り煮大豆をご利用ください。1パック200円くらいで売っています。また時間がない場合は、赤みそを練るのを略し、出来合いの味付け味噌やもろきゅう味噌などを使っても良いでしょう。お米のとぎ汁がない場合は米ぬかを少々加えて下ゆでしてもかまいません。
コツとしては、大根自体にあまり味をつけないことです。大根本来のうま味を味わえるような薄味にして、赤みその濃厚な風味を添える形にすると良いでしょう。
コメント
こんばんは。おいしそうなふろふき大根の画像とレシピ、ありがとうございます。
ふろふき大根はシンプルなだけに色々と楽しめそうですね。今後も期待して拝見させていただきます。