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精進おからコロッケ豆乳ソースかけ_平成三十年秋彼岸のお供え膳

豆腐を作る際に出る大豆の絞りかす、おから。かつては様々な料理に使われてきましたが、今は製造過程で出るおからの多くが家畜の飼料等として処分されてしまっているようです。しかしこうした時代だからこそ、低カロリーで食物繊維豊富、非常に健康的な食材であるおからをもっと家庭で活用すべきです。禅寺では古くは自前で豆腐を作っていました。永平寺にも豆腐を作るための古い設備と道具がありました。そのため、禅寺にはおからを使った精進料理レシピがたくさんあります。今回紹介するのは伝統的おから精進料理ではなく、比較的新しいレシピであるおからコロッケです。肉に比べてかなりカロリーを抑えることができ、腹持ちも良くボリュームたっぷりで満足度も高いと思います。 おからは地元の小さな豆腐店なら無料で分けてくれることもあります。スーパーなどでは、豆腐や納豆のコーナーに小袋に入れられて販売されています。おからは傷みやすいので入手したらすぐに使うようにします。またおからによって水分の絞り具合がだいぶ違い、水っぽいもの、パサパサしたもの、絞りきって味がほとんどないものからある程度風味が残って粘り気もあるもの、さまざまです。状態に応じて、つなぎの片栗粉の量を増減させて下さい。またおから自体の味が少ない場合を想定して豆乳ソースを用意しましたが、おからの味が濃厚ならばつなぎの片栗粉や、味のソースは必要無いこともあります。豆腐を作る絞りかすのおからに比べて、市販されているおからは絞りかすではなく、大豆を細かくしただけで味がしっかりしている代わりに価格もそれなりにすることが多いです。良くおからの状態を見極めて調理することが大事です。 加える具は、レシピ通りでなく、冷蔵庫に残っている野菜のくず等を細かく刻んで流用してください。冷凍ミックスベジタブル100gで代用してもかまいません。そのままでは固い具や火が通りにくい具を加える場合は、電子レンジで加熱するなどして下ごしらえをしてから混ぜて下さい。 成形する際、あまり大きな形にすると中心まで火が通るまえに表面が焦げてしまうのでほどほどの大きさにして下さい。混ぜた具が表面の方にバランス良く配置されるように丸めると見栄えがきれいになります。 今回は同じ大豆原料の豆乳を使ったソースをかけました。おからの衣に使った片栗粉のボールの底の残りを利用すると良いでしょう。ふつうに手もちのソースやおしょうゆをかけてもかまいません。 

舞茸ごはん_平成三十年秋彼岸のお供え膳

 山で生えているのを見つけた人が嬉しさのあまり踊り出すほど美味しいと言われる舞茸。先端部分が踊りを踊る人の手のようだから、という説もありますが、踊り出すほど美味しいというのは本当です。野生の舞茸は険しい山の奥地でないと自生していない、とても貴重なキノコです。  現在は栽培することが可能になり、流通している舞茸のほとんどが工場で管理生産されたもので、いつでも安価に入手できるようになりました。一生に何度かしか口にできない野生のものに比べたらそれはまあ別物ではありますが、その分手軽に何度でも料理に使うことができるのはありがたいことです。舞茸は健康によい成分を多く含んでいます。是非健康長寿のためにも普段の食生活に取りいれていただきたい食材です。  群馬県北部は舞茸の一大生産地で、当寺の近くでも生産されています。そのため「舞茸ごはん」はこのあたりの伝統的ごちそう料理です。お彼岸やお盆に舞茸ごはんを作る家もたくさんあります。 また観光客向けの「舞茸弁当」も市販されていて、尾瀬登山の方が朝当地に立ち寄って舞茸弁当を入手し、尾瀬に登って絶景を眺めながらお昼ごはんにいただくのが定番となっています。市販の舞茸弁当には、味をつけるために鳥肉や豚肉、またウズラの卵などが使われていますが、今回は昔ながらの精進料理としての舞茸ごはんを紹介します。 甘味を強くした田舎風の味付けにしてありますが、薄味が好みの方はしょうゆと砂糖の量を減らして下さい。また舞茸だけだと食味に飽きが出てしまうため、肉の代わりに濃い目に味付けしたきんぴらごぼうを添えました。味に統一性を持たせるため、舞茸を下煮した煮汁を流用してきんぴらに味つけします。きんぴらごぼうはご飯と混ぜずに、添えるように上載せしてもよいでしょう。またウズラの卵の替わりはぎんなんです。きんぴらごぼうを載せずに舞茸だけを多めに使っても良いですし、時期によっては、ぎんなん無しでもかまいません。また餅米を使って舞茸おこわにしてもよいでしょう。 

生キクラゲとふきの味噌汁_平成30年春彼岸のお供え精進料理膳

生キクラゲは非常に珍しい貴重な食材ですが、近年は工場での栽培加工技術が進み、店頭でもよく見かけるようになりました。コリコリした独特の食感と、存在感ある見栄え、そしてビタミンDなど身体に良い成分がたくさん含まれている健康食材です。食感が魅力の食材のため、肉厚のものを選ぶと良いでしょう。 乾しキクラゲと違い、生キクラゲの場合は必ず加熱してから食べるようにします。ただし、あまり長く火を通してしまうとせっかくの食感と風味が損なわれてしまうため、余熱も考慮して30秒~1分程度に留めておきます。 生キクラゲのコリコリした食感と、旬のふきの大地の風味豊かな柔らかさが、味噌の香りとともに楽しめる味噌汁です。