◇蛇腹胡瓜のレモン漬の魅力と特徴
お彼岸お供え膳の最終料理は胡瓜をジャバラ切りにした漬物です。あら塩だけで仕上げれば浅漬ですが、そこにレモンを加えることでレモン漬にしてみました。レモンの酸味が胡瓜によく合い、サッパリした風味を醸し出します。
包丁で蛇腹の切れ込みを入れるのは初心者には少し難しいかもしれません。しかし自分にできないことをはじめから諦めてしまっては、いつになってもできるようになりません。自分の実力よりも少し上に目標を設定し、できないことをできるように努力する向上心を持つことはとても大切だと思います。お彼岸はまた来年もやってきますし、胡瓜の旬も毎年めぐってきます。いつかできるようにと心がけ、数年後、数十年後にできるようになればよいのです。誰でも、はじめてのことは上手くできなくて当たり前です。しかしそれを習得しようと心がけた人と、諦めてしまった人とでは数年後に大きな差ができることでしょう。
切れ込みを1本ずつ切りこむよりも、ザクザクとリズム良く機械的に包丁を動かした方が整った切れ込みが入れやすいと思います。どうしても難しい方は胡瓜の中心に細い串を刺し、その串にあたるまで切れ込みを入れるという練習もできます。
仕上がった胡瓜を盛り付ける際は、胡瓜をねじってすこし切れ目をずらして蛇腹を強調するようにすると見栄え良くなります。またレモンの味が染みこんだ漬け汁も一緒に盛り付けると濃い風味を楽しめます。
◇蛇腹胡瓜のレモン漬の調理手順とレシピ
1 胡瓜2本を良く洗い、両端の堅い部分を切り落とします。
2 包丁で胡瓜に切れ込みを入れます。
・胡瓜の向こう側まで切ってしまうのではなく、胡瓜の断面を見たときに中心部分までで刃を止めるように、上側半分だけに切れ目が入るようにします。
・切れ込みが胡瓜に対して少し斜めになるように切ります。
・切れ込みの間隔は1ミリくらいでなるべく等間隔になるようにします。
3 片面の端から端まで切れ込みが入ったら、胡瓜を裏返して逆側の面も同様に中央部分まで切れ込みを入れます。
ちょうど切れ込みが重なる真横の部分は、斜め同士の切れ込みが重なるためこんな感じになりますが、中央部分がわずかにつながってるため、切り落ちてしまうことはありません。
4 切れ込みを入れた胡瓜をビニール袋に入れ、あら塩小さじ1弱を全体的にまぶし、ビニール袋の上からもみなじませます。
5 レモン1/2個を良く洗い、くし形に切ります。
6 2時間ほどで、胡瓜からある程度の水気が出てきます。ビニール袋の角にこれくらいの水気が出てきたら、5のレモンを袋に入れて空気が入らないように口を縛り、さらに軽くもみこんで2時間以上おきます。
7 胡瓜にレモンの風味がしっかり染みこみ、このくらい折り曲げてもポッキリ折れないくらい柔らかくなったら漬け上がりです。最低3~4時間、できれば半日以上浸けるとよいでしょう。食べやすい長さに切ってレモンごと盛り付けます。