年に4回刊行される『禅文化』誌 第256号に拙稿「精進料理の魅力」が掲載されております。連載第8回目は「お供え膳の実践作法」について触れました。
曹洞宗の寺院で実際に行じられている主な作法を詳述しましたが、曹洞宗内でも寺によって細かな点は違いがあります。臨済宗寺院ではまた細部が異なることもあるかもしれません。しかしこれは法要作法でも同じことで、そうした家風門風による違いはあれど、根本に据えられている教えは同じです。作法の一つ一つを机上で理解するのではなく自分で丁寧に実践する中に、教えの核が顕れてくると思います。是非お手にとってみてください。
今回特に注目したい記事は建仁寺さまの塔頭である両足院さまの特集です。歴代住職の行状や関連文物など、非常に興味深い記述が眼を惹きます。また巻中グラビアでは精進料理にも関係が深い『百丈清規』の室町期の写本の画像も拝むことができます。