先日ご紹介した、曹洞宗群馬県宗務所布教部主催、「禅をきく会」 青森県恐山院代、南直哉老師法話『魂のゆくえ』、盛会裡に無事開催されました。
これまで群馬県の中心地、高崎の駅ホテルで開催されていた禅をきく会ですが、今回は群馬県北部の沼田市にて開催ということで、開催前は正直言ってどのくらい聴衆が集まるか、かなり不安な面もありました。なにせ会場は250名が着席できる広大な葬儀ホールで、昨年までの会場の3倍ほどの広さです。もしガラガラだったらどうしよう・・しかも当日はあいにくの小雨もよう。
しかし。。開場一時間前から気の早い方が到着しはじめ、公式開場時間には広い駐車場もほぼ満車となるほどの盛況ぶりとなりました。
満席となり、急遽予備イスを並べて300名弱の立錐の余地もないほどの大入りとなりました。寒い中ご来場下さった皆様、そして広報に御尽力くださった各位、また執行部の老師方に感謝するばかりです。
はじめに布教部長より短法話。お釈迦様が悟りを得た日が間近なことから、成道会にちなんだわかりやすく親しみやすいパネル法話が行われ、参加者の緊張も適度にほぐれたようです。
続いて教化主事によるイス坐禅の指導です。会場のあかりが落とされ、一同心を静めてしばし坐に打ち込みました。
いよいよ南老師のお話しです。時に軽妙、時に重厚、笑いあり大喝あり、今泣かせ後に深く考えさせられる素晴らしい法話に、文字通り一同聞き惚れました。
話の急所は、「”恐山”、そして”魂”とくればおばけや幽霊の話だろうと短絡するでしょうが私が今日言いたいのはそんなことではありません、『ここでいう魂とは、己の生きる意味、人間が生きる価値』を意味します」と強調し、命について、生きていくことについて、誰もがわかりやすいよう、丁寧にお話しくださいました。
聴講者もたいへん喜ばれており、アンケートも非常に好感触な記載が多くみられました。
遠路お越し下さり惜しむことなく御法愛を賜りました南老師に対し、主催者・会員一同、篤く感謝しております。本当にありがとうございました。
老師は群馬にはここ数年、さまざまな機会に何度もお越し下さっています。私は他県での講義や法話なども含めて10回程度拝聴していますが、同じ話も所々あるのですが聞くたびに深化しており飽きるどころか大変勉強になります。間のとり方、もって行き方、盛り上げ方落とし方、締め所緩め所、そうしたテクニックもそうですが、話のポイントの設定、また難しい仏教語をいかにつかわずに仏教を説くかという点等々、本当に学ぶべき点を数多く教示して下さったと思います。
運営に関する反省点もいくつかあったように思いますが、おおむね円滑だったと思います。会場をこころよくお貸し下さったセレモニーホールセリオ様、そして関係各位に篤く御礼申し上げております。
最後に布教部員一同で南老師と記念写真。