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祝!前橋育英高校優勝 ひいばあちゃんの遺影に優勝を誓った高橋光成選手

第95回全国高校野球選手権大会決勝、群馬県代表の前橋育英高校が宮崎県代表の延岡学園に4対3で勝利し、優勝しました。

先日のブログ記事でもお伝えしたとおり、前橋育英高校のピッチャー、高橋光成選手とセカンドの高橋知也選手の二人は地元利根町出身で、実家はお寺から車で3~5分位の近所です。
まさに二人は地元の誉れ、大きな拍手で迎えたいと思います。
地元の選手が二人も大活躍したうえに、優勝までした大会は今までありませんでした。
力を出し切った選手たち、そしてこれまで支えてきたご家族の皆様に心からお祝いとご慰労を申し上げます。


優勝翌日の8月23日には、優勝を告げるメッセージボードが関係者により地元各所に設置されていました。おそらく優勝を信じてあらかじめ作成発注していたのでしょう。こうした気配りも小さな町ならではの暖かさを感じます。まあ優勝した本人たちは今後しばらく多忙で帰省できないでしょうからまだ直接目にすることはできないでしょうけれど。

セカンドを守り堅い守備と堅実な打撃で活躍したセカンドの高橋知也選手のお父さんは、仕事の関係で優勝を見届けてすぐ地元に帰ってきました。優勝翌日にお会いして祝意を伝えましたが、声がかすれて全く話ができないほどのかすれ声でした。スタンドの応援で声を振り絞りすぎたのでしょう。
選手だけでなく応援団も燃え尽きた闘いだったようです。

ともに苦労を乗り越え、助け合い、喜びを分かち合った仲間とはこれからの人生も堅い絆で結ばれ、きっと一生の宝ものになることでしょう。こればかりは汗を流した本人たちにしかわからない世界なのでうらやましいです。

特に高橋光成選手は、今年2月のひいおばあさんのお葬式に駆け付け、「もう、おばあちゃんに僕が活躍する姿を見せられなくなっちゃったね、今まで応援してくれてありがとう」と心に残るお別れの言葉を奉呈した際、「野球で頑張ることがおばあちゃんの供養になるよ、優勝してお墓に報告できるよう頑張って下さい」と法話した記憶があります。
落ち着いたらお墓参りにきて手を合わせることと思います。きっとひいばあちゃんも曾孫の大活躍に黄泉で喜んでおられることでしょう。

夜のニュースで、試合後の高橋選手に「今何をしたいですか」と質問が出た際、「お母さんの料理が食べたい」と答えた場面があったそうです。いやー、うらやましい親子関係だと思いました。
やはり親の作ってくれた料理が最高ですよね!

正直いって私は野球はするのはヘタだし観戦もあまり興味がありませんが、今回の大会ばかりは別でした。お盆中はお経に行く先々でお檀家さん達と試合の話題で盛り上がり、地元から実際に球場へ応援に行った方もたくさんおられました。本当に地域が一丸となって応援できた想い出の夏となりました。

全国の頂点に立つということは、言葉に表せないほどつらい練習を乗り越えた選手達の苦労があった上に、実力だけでなくさまざまな運や巡り合わせ、またご家族や関わった多くの方々の力があったことと思います。優勝した育英高校の選手だけでなく、参加した全てのチームに敬意を表したいと思います。
本当にお疲れ様でした。

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