当方の拙文が、私立大学の国語科目問題本文に採用されました。まったく想定外のことにとても驚きました。
3年近くにわたり連載した「精進料理の魅力 第7回 精進料理の味」(掲載誌は『季刊 禅文化 第255号』所収(禅文化研究所)の本文がなんとまるごと!試験用紙で5ページ文も使われました。
国語科の問題です。
入試の時期も終盤を迎えている時期だと思いますが、先日見慣れない送り主から突然のメールが届きました。
なになに、「過去問を出版する印刷会社の事務担当ですが、高梨師の玉稿が○○大学の入試問題として出題されました。ついては、過去問題集への掲載許可をお願いします」とのこと。
えっ、どういうこと??
と一瞬理解に戸惑いました。通常であれば、掲載前に許可を求めるはずでは?・・・しかしよく考えればこれは入試という特殊な分野での話です。事前に許可を得たら、問題文が受験生にバレバレになってしまうわけですから、試験が終わるまでは極秘事項であるのが当然ですよね。
たぶん、何かその辺の専門ルール的なものがあるのではないかと思います。
もし事前に許可を求められたとしたら・・・受験生の一生を左右するかもしれない大事な試験に、私の拙文では申し訳ないので、是非ともご再考を。と本気でお伝えしたでしょう。
受験生時代、現代国語は得意科目でした。今回の出題形態は本文中の漢字読み書きから始まり、慣用句、筆者の意図、文の主旨等を問う受験国語の黄金スタイルのままで、30年前の受験生時代がとても懐かしく想い出されました。
毎回、出題された問題文を必死で読んで、試験後も再度読み込んで次に備えていたなあ・・・
今回の拙文を、受験生の皆さんが熱心に読んで下さったかと思うとお恥ずかしく申し訳ない限りです。
同時に、依頼主に納品した文章は、掲載誌だけでなく、公開されている以上は自分の手を離れてこのような場面で使われることもあることをふまえ、より一層、執筆時・納品時の責任をよく考えなければいけないなあと身が引き締まる想いでした。
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