書籍『コロナを越えて 慈しみの中に光を-』刊行のご紹介

書籍『コロナを越えて 慈しみの中に光を-』刊行のご案内

曹洞宗特派布教師の耆宿、北海道えりも町法光寺住職、佐野俊也(さのしゅんや)老師の発願により、ウィズコロナ・アフターコロナの社会に僧侶はどう仏法を説いていくべきか、また私たちはどうコロナを乗り越えていくべきか、七名の曹洞宗特派布教師がそれぞれの思いを寄稿したユニークな書籍が刊行されました。

コロナを越えて 慈しみの中に光を- 宣伝リーフレット

ある老師はお檀家さんとの関わりを通じて僧としての自身のあり方を問い直し、またある老師は志をおこして修行を重ねる行為を繰り返し続けていくことの大切さを、ある老師はビハーラ活動を通じた癒やしと菩薩行を、ある老師は国際ボランティア活動を通じた慈悲心を、またある老師は福島県の原子力発電所放射能汚染と今回の感染拡大に共通する恐怖心と差別への懸念を、ある老師は「信仰心のシフトチェンジ」と称して向かい合う困難に応じて自身の信仰が深まっていく段階的な様を切り口として、それぞれの活動を題材としてこのコロナ危機を乗り越えるための糸口を示唆して下さっています。

コロナを越えて 執筆者一覧

私は精進料理を題材として執筆致しました。身近な題材のためわかりやすさを念頭においています。執筆当初は布教を志す僧侶に向けた内容を想定していましたが、編者佐野老師の御意向により、コロナに苦しみ日々の生活や人生に悩む人々に向けた内容へと転舵しました。もちろんコロナウイルスをめぐる社会の混乱と苦悩は、本書を読んですぐに解決されるような容易な問題ではありませんし、またコロナウイルスに対抗する何か具体的な知識や対策を知るような書籍の構成にはなっていません。特派布教師が揃ってはいますが、コロナウイルス下で住職がお檀家さんに語るべき法話の見本は一つも載っていません。むしろ、僧侶としてこうした困難な中でどう立ち向かい、乗り越えていこうとするのか、その姿勢を知っていただき、共に考える一助となるとても個性的な立場の書籍だと私は感じています。そのため、表題は『コロナを越えて』となっていますが、特段コロナだけに限らず、世の中の多くの困難や悩み、苦しみに置き換えても通じる内容です。困難な中で藻掻き苦しむ僧たちが、皆さんと共に活路と光明を見い出して、再び充実した人生の喜びをとりもどそうとする試みとしての書籍なのです。

是非幅広い皆様に御高覧賜りたくここにご紹介申し上げます。

 

編集責任者の佐野俊也老師は曹洞宗布教師養成所の講師や主任講師を歴任された曹洞宗布教界の泰斗です。他の執筆者と共にお声かけいただけたご縁に深謝するばかりです。

宣伝パンフレットより、編者佐野老師のお言葉を抜粋

同じ志を持って布教に取り組んできた他の布教師の方々が「コロナ禍の中で何を想いどのように生きようとしているのか」気になりました。
熟考の上、私が信頼申し上げる七人の方々に、ご自身の経験に則った論考を依頼致しました。いずれの方も、上辺の言葉ではなく、日頃の実践の上に根差した真摯な道を模索し、人々の心に寄り添おうとする布教を目指しています。その体験から生まれた言葉が、「これから僧侶が向かうべき道を学ぼうとする際の一つの示唆になるのではないか」と考え、この小冊子が生まれました。
僧侶だけでなく、「仏教に関心のある多くの方に読んでいただきたい」という願いを持って、この本を編集致しました。広く皆様の御意見を仰ぎたいと存じます。 編者 佐野俊也

記事が気に入ったら是非SNSでアクションをお願いします☆