高いところ嫌いです_屋根やひさしの雪下ろし

雪がやんで数日経つと、屋根やひさしに積もった雪の表面が溶け始めて水分を含み、重くなっていきます。危険なのでなるべく避けたいのが本音ですが雪国に住む限り雪下ろしは避けて通れません。


まず脚立の根元をしっかり雪に突き刺し、固定します。地面と違って平坦な雪の上に脚立を立てると登っている途中に土台がツルッと滑って動いてしまい、非常に危険です。そのため脚立の根元に雪がない場合は雪の固まりを持ってきてそれに脚立の足先を埋めるようにして動かないように固め、安全を確保します。


屋根の上に登りました。脚立から足を離して屋根に降り立つ時と、終わって脚立に乗る時が最も危険です。バランスを崩すと脚立ごと倒れることがあるので特に慎重に着地します。
登っている時になにかのはずみで脚立が空のまま倒れてしまい降りることができなくなってしまわないよう、携帯電話を必ず持ち、万一の場合は助けを呼べるようにします。

ここはDIY自作の漬物小屋です。雪国の建物は、1mくらいの雪なら壊れないように大工さんが工夫して建築してありますので、無理に危険な思いをして屋根に登って雪下ろしする必要はありません。しかし自作の小屋ですから耐久性の自信がないので早めに雪を下ろしました。
そのかわり自作なので登った際に危なくないよう、屋根の勾配を非常に緩くしてあります。


雪下ろしの基本は、自分が立っている部分の雪は取り除かないことが大原則です。
つい、全部きれいに落として屋根を出したくなるのですが、金属屋根の場合、雪や雨で濡れた表面はとても滑りやすく、すべて雪を落としてしまうと素人は滑ってしまい立っていられません。
また瓦屋根の場合は瓦の部分にスコップが触れると傷めてしまう危険があります。
そこで全て落とさずに足下には雪を残してグリップを確保するのです。


そのためまずは先端付近を落とし、徐々にバックしていきます。この程度の残り具合なら、晴れれば半日できれいに溶けてしまいます。なお屋根の勾配がきつい場合はもっと多くの雪を残さないとより滑りやすくなりますのでご注意下さい。
言うまでもなく、ひさしの先端付近は危険なので落ちないよう充分気をつけます。


なおこの漬物小屋は陽当たりの良い側に面しており、屋根の軒下にはあまり頻繁に行かないので直接雪を落として太陽で溶かす作戦です。落ちた雪はこんな感じの山になりました。


次にここは二階建ての住居部分の屋根です。高いところが苦手な私は登るだけで足がすくみます。
写真も撮っている余裕がほとんどないくらいです。
二階の屋根の雪は無理して下ろさなくて良いのですが、洗濯物を干すためにポリカーボネート製のベランダが付けてあるため、その部分だけは60センチを超えたら下ろさないと壊れてしまいます。
積雪タイプでない場合はもっと早く壊れますのでご注意下さい。今回70センチくらいになったのでフレームがしなってきたので慌てて登りました。

たまたま寺に来た知人が目立つ車から降りて見上げている姿が写っているのでぼかしを入れてあり、全部白なのでわかりにくいでしょうがぼかしの切れ目が屋根と地上部分の境目です。


落ちたら命を失う危険がある高さなので太いロープを腹に巻いて命綱にしています。
もちろんヘルメット着用です。
なお雪を2階から落とす際は地上に人がいないことを良く確認して下ろすようにします。


続いて玄関のひさし部分です。80センチを超えていますが、それを見据えた頑丈な作りなので無理に下ろさなくても良いのですが、一番困るのが、お葬式などで一日中不在の日に知らないうちに雪がドサッと落ちた場合、その雪が山になったまま夜凍り、硬くなって動かせなくなってしまうことです。そうなるとここは日陰なので春まで玄関前に山が残ってしまいとても不便です。
だいたい天気の良い日の昼間に溶け始めて緩み、夕方近くなってドサッと塊ごと落ちるパターンが多く、それからの作業は時間的にも寒くて大変です。
それに玄関なので人が通った時に落ちてきたら危ないので、自分の都合が良い時に落としてしまいます。


まずひさしの下あたりに100円で買った2畳のブルーシートを2枚ほど敷きます。でかいブルーシートではなく小さいのを2枚なのがポイントです。夏の間塗装やDIYに使うボロいシートで充分です。


さて屋根に上がってみると建物部分もかなりの積雪で、トイレの臭突扇が1m近く出ているのでそのくらいはありそうです。しかし建物部分の屋根は瓦で、雪止めが付けてあるのでドサッと落ちることはないため今回は無理にいじりません。


セオリー通り、ひさしの先端部分から先に落とします。


もちろん足下の雪は残して滑らないように配慮します。


落とした雪はシートの上に山積みになります。
どうしてわざわざシートを敷くかというと、そのまま落とすと重力ですごい力がかかり、雪が圧縮されて地面とくっついてしまい、どかすのが大変になるのです。地面と接している部分は、さらにその上に雪が落ちてくるのでその分の力もかかり、鉄のスコップでも壊すのが大変になってしまうのです。


シートを敷けば、地面近くの雪も簡単にどかすことができます。


最後に残った分はシートの四隅をつまんでそのまま捨て場所に運べばおしまいです。


地面付近に山ができず、平らできれいな玄関をキープできました。


ひさし部分もきれいになりました。この程度の残りは晴れればすぐに溶けます。

なお高所での作業は自己責任です。充分注意して、危なくないように行って下さい。


今回の雪かきでも大活躍したのが、先日竹やぶ掃除のために購入した屋外用ラジオ。
人気のためか、アマゾンで値上がりしたようです。若干の防水仕様(防沫)なので少しくらい雪が降っていても問題ありません。雪かき作業はついつい休まず続けてしまうものですが、30分に一度は休憩を取らないと集中力や体力が落ちて危険です。寒くても汗がたくさん出るので水分補給も欠かせません。ラジオを聞いていると現在の時間が常にわかってとても便利です。

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