梅干しのしそ仕事

自家製の赤しそはまだ小さく成長途中です。

昔はまず梅を漬けてから7月末~8月頭に梅を天日で干す「土用干し」を行い、8月中旬以降にようやく育った赤しそを使って色づけをするのが通例でした。
しかし今は栽培ものの赤しそが、梅とほぼ同時期である6月ごろには店頭に並びます。
ですから昔と違って土用干しの前にしそ仕事をしてしまう場合も多いのです。

私も、自分の畑のしそが万一不作だった場合に備えて使用量の半分くらいは市販のしそを買ってしそ仕事をはじめます。もし畑のしそが豊作だった場合は、余ったしそはいろいろと流用できるので無駄にはなりません。


まず購入した赤しそはすぐにシンクに入れてざっとシャワーで洗い、泥を落とします。


次に葉を一枚一枚茎から取り外して葉だけにします。この作業がけっこう手間がかかって面倒なのですが略することはできない重要な作業です。
シンクにたっぷりの水を貯め、葉を浮かべて良くかき混ぜるようにして泥やゴミを落とします。
さきほどシャワーで落としたつもりでも、やはりまだまだ泥が落ちます。
一度シンクの水を替え、再度たっぷりの水を貯めて3~5時間ほど漬けてあく抜きをします。


しそ葉の水気を良く拭き取り、鍋や大型ボールに入れ、塩をまぶします。
あら塩の方が良いのですが、梅干し本体と比べて塩の質はそれほど重要ではない(搾って捨ててします)ので、コスト削減のため私は普通の安い塩を使います。


葉がちぎれないよう、そっと塩をなじませるようにかき混ぜてもみ上げます。
急がず、ゆっくり混ぜるとだんだん塩がしその水気を出してくれてシナシナになってきます。


まず第一弾の絞り汁をもみ出します。これはアクが多く含まれているので梅の色つけに使ってもドス黒くなってしまうため、もったいないようですが捨てます。


第一弾の絞り汁を拡大。やはりアクで濁った色です。これは使えません。


再度塩を少しだけ追加し、同じようにもみます。


第二弾の絞り汁です。これまたアクがたくさん含まれています。その証拠にこの泡はアクなのです。


泡の隙間から見える第二弾の絞り汁。第一弾に比べればだいぶきれいな紫色ですが、やはりまだアクが残っているので涙を呑んで捨てます。


絞り汁を2回捨てたらようやく次は色つけに使えます。
しそを丸めて団子状にして、ジップ袋に入れて冷蔵庫で保存します。
そして土用干しが終わったら梅干しの壺に入れて色を付けるのです。

あれだけ大量にあったしその葉が、作業後には小さいおにぎり3個分くらいに縮んでしまいます。
なんだか悲しい気もしますがその分色も香りも凝縮されているのです。

記事が気に入ったら是非SNSでアクションをお願いします☆