舞茸ごはん_平成三十年秋彼岸のお供え膳

精進舞茸飯

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◇舞茸ごはんの魅力と特徴

山で生えているのを見つけた人が嬉しさのあまり踊り出すほど美味しいと言われる舞茸。先端部分が踊りを踊る人の手のようだから、という説もありますが、踊り出すほど美味しいというのは本当です。野生の舞茸は険しい山の奥地でないと自生していない、とても貴重なキノコです。

現在は栽培することが可能になり、流通している舞茸のほとんどが工場で管理生産されたもので、いつでも安価に入手できるようになりました。一生に何度かしか口にできない野生のものに比べたらそれはまあ別物ではありますが、その分手軽に何度でも料理に使うことができるのはありがたいことです。舞茸は健康によい成分を多く含んでいます。是非健康長寿のためにも普段の食生活に取りいれていただきたい食材です。

群馬県北部は舞茸の一大生産地で、当寺の近くでも生産されています。そのため「舞茸ごはん」はこのあたりの伝統的ごちそう料理です。お彼岸やお盆に舞茸ごはんを作る家もたくさんあります。

また観光客向けの「舞茸弁当」も市販されていて、専門店もありますし、スーパーなどでもよく売られています。尾瀬登山の方が朝当地に立ち寄って舞茸弁当を入手し、尾瀬に登って絶景を眺めながらお昼ごはんにいただくのが定番となっています。市販の舞茸弁当には、味をつけるために鳥肉や豚肉、またウズラの卵などが使われていますが、今回は昔ながらの精進料理としての舞茸ごはんを紹介します。

甘味を強くした田舎風の味付けにしてありますが、薄味が好みの方はしょうゆと砂糖の量を減らして下さい。また舞茸だけだと食味に飽きが出てしまうため、肉の代わりに濃い目に味付けしたきんぴらごぼうを添えました。味に統一性を持たせるため、舞茸を下煮した煮汁を流用してきんぴらに味つけします。きんぴらごぼうはご飯と混ぜずに、添えるように上載せしてもよいでしょう。またウズラの卵の替わりはぎんなんです。きんぴらごぼうを載せずに舞茸だけを多めに使っても良いですし、時期によっては、ぎんなん無しでもかまいません。また餅米を使って舞茸おこわにしてもよいでしょう。

多めに作り、お彼岸のお供えとする他に、重箱などに入れてご近所にお裾分けしたり、行楽のお弁当として持参するのもオススメです。

◇舞茸ごはんの調理手順とレシピ

1 お米2合を研ぎ、20分ほどザルにあげておきます。

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2 ゴボウ100gの外皮をよくこすり、泥をしっかり落とします。

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3 長さ4~5センチほどに切り、それをまずは薄く切ります。

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薄く切ったゴボウを重ね直し、なるべく細く切ります。

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4 水に3分ほど浸け、アクが出て水が真っ黒になるので取り替えます。

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5 舞茸150~200gをほぐします。先端の茶色く柔らかい部分はあまり細かくなりすぎないように手でほぐし、根の方の白い塊の部分は手で裂くか包丁で切って薄くします。

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6 鍋かフライパンに油小さじ2を敷いて加熱し、5の舞茸を炒めます。油が充分回ったら昆布ダシ200ml、酒大さじ2、みりん大さじ1、砂糖大さじ1と1/2、しょうゆ大さじ2を加え、アクをとりながら中火で5分ほど煮ます。

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煮汁がほぼなくなってきたら火を止めます。

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7 1のお米を炊飯器の釜に移し、酒大さじ2、6の煮汁大さじ3を加えたあとに水を2合の線まで足します。

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8 皮をむいたぎんなん10~15粒ほどを加えて炊飯します。

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9 フライパンに油小さじⅠを敷き、水を切った4のゴボウを炒めます。

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10 充分に油が回り、ゴボウが柔らかくなったら6の舞茸の煮汁大さじ3をゴボウのフライパンに移し、引き続き炒めます。

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11 ゴボウがしんなりして味もしっかりついたら仕上げにみりん大さじ1を加えて1分ほど加熱し、てかりをつけます。炒り胡麻小さじ1を混ぜて火を止めます。

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12 炊きあがったごはんをトレーや台盤などふちがある平たい容器に移し、煮汁をしっかり切った6の舞茸、11のきんぴらを混ぜます。紅生姜適量を添えて盛り付けます。

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