お盆のお供え膳 秀衡塗の漆器に盛って

お盆のお供え精進料理 秀衡塗りのお膳で

これで一汁三菜の6品を紹介し終えました。

平成二十六年お盆お供え膳献立

飯椀 うめしそご飯
汁椀 ゴーヤそうめん
雀皿 カブのお手軽百枚漬、柴漬
平椀 小芋の味噌煮
坪椀 夏野菜の宝石
膳皿 白玉ずんだ餅
お供えの作法は過去に詳しく書きましたのでご参照ください。(クリック)

一番多い間違いはお膳の向きです。ご飯と汁の方(箸の方)を仏さまの側に向けてお供えします。
仏さまが召し上がるわけですから、手前側に向けるのではなく奥におられる仏さま側(遺影やお位牌がある方)を向けるのです。

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昨日も少し触れましたが今回は旧仙台藩の伝統食であるずんだの料理を、同じく郷土の名産、秀衡塗の漆器に盛ってお供えする趣向としました。

奥州藤原氏の三代当主藤原秀衡(ふじわらのひでひら)が京都から漆職人を呼び寄せ、奥州特産の漆と金をふんだんに使って雅なうつわを仕立てさせたのが始まりだと言われています。
その流れを受けて、世界遺産となった中尊寺の金色堂などで知られるように、漆と金箔の輝かしい黄金文化が花開きました。

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↑奥州藤原文化の中心ともいえる中尊寺金色堂
秀衡塗(ひでひらぬり)は特徴的な「有職菱文様」(ゆうそくひしもんよう)という金箔で表現した特徴的な菱形の装飾と、「源氏雲」(げんじぐも)と呼ばれる雲の意匠が組み合わされた「秀衡文様」(ひでひらもんよう)と呼ばれる独特のデザインが目を引く雅なお椀です。
その地域に伝わる伝統の食事を心をこめて手作りし、同じく地域で受け継がれてきたうつわに盛って、一年に一度だけこの世に戻ってくるご先祖様の御霊にお供えする。
きっとそのおもてなしに喜んで下さることと思います。

お盆のお供え精進料理 秀衡塗りのお膳で

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