うどのかき揚げ

うどの穂先部分は柔らかくて風味も良いのですが、皮をむきにくいため生では食べにくいですし、また1パックから出る穂先の量は少ないため、それだけを料理するのはおっくうだなあと敬遠する方が少なくないようです。先日紹介したうどのきんぴらに加えると良いのですが、毎回きんぴらでは飽きてしまいますね。うどの穂先かき揚げ_春の精進料理

中には、穂先部分はほんの少しだけだから捨ててしまえ、という方もいるようですがちょっとストップ!もったいないですよ、かき揚げにして美味しくいただきましょう。

うどの穂先かき揚げ_春の精進料理

このような細い穂先部分をザクッと3~5センチほどに切ります。天然物でよほどアクが強い場合以外は、あく抜きの必要はありません。

無理に加える必要はありませんが、もし冷蔵庫に残った人参やアスパラガス、馬鈴薯などがあれば同様に棒状に切って加えます。それにより彩りも良くなりますし、風味や食感も豊かになります。

うどの穂先かき揚げ_春の精進料理

天麩羅のコツは、ころもをサラッと作ることです。

慣れない人は、どうしてもころもを何度もかき混ぜてしまいます。そうすると小麦がグルテン化して粘度が上がり、ボッタリしたネバネバのころもになり、うまく揚げにくくなり、食感も悪くなってしまいます。

それを防ぐためにいくつかのコツがありますが、まず第一は面倒くさがらずに小麦粉(天ぷら粉)をふるいにかけ、粒ダマをなくすことです。

袋の中に入った小麦粉は、よく見ると意外に固まって小さな粒があるものです。これを目の細かいふるいでサラサラにします。まあ道具を出すのが面倒なだけで、作業は1分以下ですから、このひと手間で仕上がりが格段に変わりますので省かないようにしましょう。

うどの穂先かき揚げ_春の精進料理 うどの穂先かき揚げ_春の精進料理

ふるいにかけてサラサラになった小麦粉(天ぷら粉)に、粉と比べて8~9割程度の水を加えます。粉が100mlなら水が80~90mlになります。通常の天麩羅なら90ml位で良いと思いますが、かき揚げの場合慣れない方が薄めのころもで揚げようとすると途中でほぐれて分解してしまうことがあるため、心配なら80mlにして下さい。ただ、あまり濃くするとやはり混ぜる回数が増えて粘度が上がりやすくなるため、慣れれば9割くらいの水が良いですね。

木へらのような道具でコネコネすると粘り気が出てしまうので、箸や泡立て器のような、あまり抵抗がかからない道具でサラッと混ぜます。

しっかりフルイにかけた粉なら、それほどかき混ぜなくてもキレイにサラサラしたころもができます。

うどの穂先かき揚げ_春の精進料理 うどの穂先かき揚げ_春の精進料理

ころもの中に具を入れ、よく混ぜ合わせてころもを付着させ、箸でまとまらせるようにして一体化させて油の中に入れます。すぐに箸を離さず、10秒くらい箸で抑えたまま固定し、ある程度油が通って崩れなくなったら離します。

他にも、お玉ですくってその状態で投入する方法や、かきあげ用の円筒状のワクなどもあり、あまり具を密着させて固めずにふわっとばらけさせて揚げる方法もあります。ただ慣れない方がそうすると焦げたり分解したりしがちですし、油もたくさんの量が必要です。そのためまずは写真のように少量をしっかり固めて小さく揚げる方法で慣れてみると良いでしょう。

うどの穂先かき揚げ_春の精進料理 うどの穂先かき揚げ_春の精進料理

片面が揚がったらひっくり返し、なるべく触らないようにします。色よくなって浮いてきたら油から引き上げて網やペーパーの上に1分ほどおいて余熱をすわせます。うど自体は中心まで火が通っていなくても食べることができる食材ですから、あまりしっかり長時間揚げなくても、ころもだけ半生でなければ良いので引き上げタイミングはそれほど気にしなくても大丈夫です。焦げないうちに揚げればまず失敗はないでしょう。

揚げたてに塩やポン酢をかけて召し上がって下さい。市販の時間があいてしまったかき揚げとは格段に良い穂先の風味に感激すると思います。

うどの穂先かき揚げ_春の精進料理

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