はやとうりの味噌漬

年末年始に体調を崩したのは住職になってはじめてでした。

寝込んでも差し支えない時期があるわけではないので、いつだって寝込んだら困るのですが、よりによって一年の節目にダウンするのは精神的にも辛いものがありました。
今はおかげさまでようやく復帰し、リハビリがわりに年末できなかった大掃除をしています。
本来は年末に完了しておくべき大掃除を今さらするのはなんだか気が乗らないな、と思いながら始めましたが、お正月早々掃除してきれいにするのもまた良いものです。

冷蔵庫を掃除すると、寝込む前に漬けておいたはやとうりの味噌漬けが仕上がっていました。
少し漬かり過ぎていましたが、普段ならここまで漬かる前に食べ終わってしまうので、しっかり味が染みこんだ味噌漬けもまた乙なものでした。

はやとうり

はやとうりはウリ科の野菜で、関東ではスーパーなどではあまり見かけませんが、道の駅などの直売所でよく並んでいます。鹿児島にはじめて渡来したため、古代日本で鹿児島の人々を指す隼人のウリ=ハヤトウリと名付けられたようです。
たくさんの実が成るため「千成瓜」とも呼ばれます。
気候にもよりますが、10~12月が旬です。
大きく分けてクリーム色と緑色の品種があり、クリーム色の方はクセが少なくて緑色の方が少し野趣が強い風味です。
サラダやあえものなど生で食べるならクセがない方が無難な仕上がりになります。火を通す汁もの、炒めものや漬物などの場合はある程度風味が濃い方が味わいがあると思います。

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味噌漬けの作り方は簡単です。

まず味噌床ですが、味噌200gにみりん大さじ4~5、砂糖小さじ2を混ぜるだけです。
味噌はできれば一種類ではなく、主となる味噌を7~8割くらいにし、残りの2~3割を種類が違う別の味噌を加えて合わせ味噌にすると風味が良くなります。またあれば塩麹を大さじ1程度入れると味がまろやかになります。

はやとうり

良く洗ったはやとうりの水気を拭き、半分に割ります。

はやとうり

スプーンなどで種をえぐって取り除きます。

ハヤトウリの味噌漬

これを味噌床に埋め、5日程度漬けておくだけです。

胡瓜や大根、ナスのように柔らかい食材の場合は、良く塩もみして内部の水気をある程度出してから味噌床に漬けた方が、味噌床が薄まらずに再利用しやすく、また早めに漬かるため有利ですが、はやとうりの場合塩もみをしても皮が固くてそれほどうまく揉み込めないことと、ある程度長く漬けないと中まで味が染みにくいので、塩もみをせず味噌漬けにして良いでしょう。

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